東芝は5月20日、携帯電話の生産体制を見直し、現在、東京都日野市にある日野工場で行っている携帯電話の製造業務を2009年10月から海外のEMS企業へ委託することを決定したと発表した。

今後、日野工場はグローバル生産ヘッドクォーターと位置付けられ、生産管理業務ならびに製造委託先における新機種生産の立上げ支援、修理・サービス業務を行う拠点となる。開発・設計業務は、引き続き日野工場で行われる。日野工場で携帯電話の製造に従事する従業員約200人は、同社グループ内で再配置が行われる。

ソフトバンク向け夏モデル「かんたん携帯 SoftBank 832T」

今回生産体制の見直しを行った理由について、同社は「携帯電話の国内市場は、国内通信事業者の販売方式変更に伴うユーザーの買い替えサイクルの長期化、不況などに起因する消費低迷などの影響から、市場規模が縮小している。こうした市場環境の変動に対応する形で、事業構造改革の一環として行った」としている。

東芝情報機器杭州社で生産を行っているスマートフォンは、国内向け海外向け共に引き続き、同社で生産が行われる。

19日、NTTドコモとソフトバンクモバイルが2009年の夏商戦向けの新製品を発表した。東芝はNTTドコモ向けにスマートフォン「docomo PRO series T-01A」を、ソフトバンク向けに携帯電話「かんたん携帯 SoftBank 832T」を発表している。