個人向けホスティング事業などを展開するpaperboy&co.(ペーパーボーイアンドコー)は19日、新興市場のJASDAQ証券取引所に上場した。初値は、公募・売出価格(1,900円)の2倍以上となる4,000円。創業者で同社代表取締役社長の家入一真氏は、上場にあたっての記者会見で、「今後も、個人の自己表現を支援するサービスを提供し、皆さんからの期待に応えたい」と抱負を述べた。

創業者でpaperboy&co.代表取締役社長の家入一真氏

家入氏は、2001年に福岡県の自宅マンションで個人向けホスティングサービス「ロリポップ! レンタルサーバー」を立ち上げ。その後paperboy&co.を2003年に設立。以後、「キャッシュフローを重視した経営で赤字なし」(家入氏)の成長をとげ、現在は、ホスティング事業のほか、オンラインショップ構築支援事業やブログサービス、ドメイン取得サービスなどを展開している。2007年12月期の売上高は、17億9,375万円。

2004年には、グローバルメディアオンライン(現GMOインターネット)を割当先とした第三者割当増資を実施、同社の連結子会社となった。

記者説明会で家入氏は、同社の成長の秘訣について、(1)徹底的な自動化・コスト削減で個人向け価格を実現した「ペパボ式ローコストオペレーション」、(2)法人重視だったホスティング市場で、個人向けブランドを確立した「コンセプト重視のブランド作り」、(3)コアなネットユーザーや根強いファン層の「クチコミ効果」を挙げた。

その上で、今後の課題として、ホスティング事業のモバイルでの展開や、ブログなどコミュニティ事業の強化を挙げ、「自分自身もデザイナーだったこともあり、サービスのコンセプトやデザインを重視し、個人の自己表現を支援していきたい」と抱負を述べた。

paperboy&co.が目指す今後の方向性

今回の上場の目的としては、「知名度向上と新規投資への資金確保」とし、「個人向けホスティング事業のトップシェアを維持するためにもM&Aも視野に入れていきたい」と話した。