ヤフーとネットスターが事務局を運営する「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」は18日、保護者向けに開発された子どものネット利用に関する教育用教材を使ったモデル講演を、九州地区を皮切りに24日から開始すると発表した。全国高等学校PTA連合会と共同で行い、今後、全国各ブロック(九州地区を含め9ブロック)を巡る予定。

保護者向けに開発された「中高生のお子さんを持つ保護者のためのインターネットセーフティガイド」

「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」は、子ども達のネット利用に関する調査・研究を行い、保護者やサイト運営者に情報を提供するため、今年4月に発足

群馬大学特任教授の下田博次氏やお茶の水女子大学教授の坂元章氏ら6人がメンバーで、双方向利用型サイトのリスク評価基準について調査・研究活動を行っているほか、保護者向けに、子どもネット利用に伴うリスク教育を行うための教材「中高生のお子さんを持つ保護者のためのインターネットセーフティガイド」を開発。9月末に無償公開した。

同教材は主に、(1)男女別の典型的なトラブルなどを紹介する中高生のネット利用の実態、(2)特に双方向型サイトにおける利用リスクの解説、(3)インターネットの特徴とフィルタリングの仕組みなど保護者が最低限知るべきこと、(4)親子がインターネット利用について対話するためのヒント、の4つのテーマについて、フラッシュ技術を活用してわかりやすくガイド。

特に、子どもと保護者のインターネット利用に関する知識の差が大きい中高生の保護者を対象に、「最初の適切な一歩を踏み出すために要点を絞った内容で開発した」(同研究会)という。

同研究会では、「リスク教育教材の改善には、保護者や教育の現場からの幅広いフィードバックが必要」としており、その一環として、同教材を利用したモデル講演を、全国9ブロック(北海道、東北、関東、東京、北信越、東海、近畿、中四国、九州)について実施する。

第1回の講演は九州ブロックで開催。大分県高等学校PTA連合会が主催する、「2008度高P連振興大会」が「子どもたちのインターネット利用について考える研究会九州大会」を兼ねる形で、24日午前10時から午後3時50分まで、大分県教育会館 多目的ホールで行う。

同研究会では、「子どもたちのケータイ利用の本当のリスク~いま、保護者が知っておかなければいけないこと~」と題し、モデル教材カリキュラムに沿った90分間の講演を行うほか、パネルディスカッションにも参加するとしている。