Yahoo! Search BOSS

Yahoo!は7月10日(米国時間)、新しいサービスとしてオープン検索プラットフォームYahoo! Search BOSSを発表した。BOSSはBuild Your Own Search Serviceの略称だ。検索インデックスへのアクセスやフィルタを使ったさまざまな検索機能をWebサービスとして活用できる。それまで提供していた類似のサービスと比較してYahoo!ブランド表示の必要性がなく1日あたりの制限がないなど3rdパーティが実用的に使える内容になっている。

検索エンジンはユーザの求める結果を推測して少ない検索ワードから検索結果を得ようとする。しかしながらキーワードだけを入力する現在の検索エンジンには限界がある。たとえば"Apple", "Sales", "2007"のキーワードが入力された場合、それがコンピュータを意味しているのか果物を意味しているのか、ユーザが求めるものを正確に探り出すのは困難だ。結果的にユーザがさらにキーワードを追加して検索を繰り返すことになる。これがYahoo! BOSSを使えば特定の分野に特化した検索エンジンを簡単に作成できる。ユーザに最適な検索サービスを提供することはWebサイトやWebサービスの価値を高めることにつながる。

かといってもプログラミングは難しいかもしれない… そう考えるかもしれないが、その心配はない。Yahoo! Developer Network BlogにCreate a niche search engine with Yahoo! BOSSのタイトルでYahoo! BOSSの活用手順が完結にまとめられている。Yahoo! BOSSが具体的に何ができるかを示した優れたサンプルだ。

Yahoo! BOSSを使うにはIDが必要だ。Application IDからIDを取得する。IDは数分で作成でき、あとから登録情報を更新することもできる。あとはURLに特定の命令(フィルタ)とIDを指定すれば検索は完了だ。結果がXMLファイルとして帰ってくるので、加工して使えばいい。

http://boss.yahooapis.com/ysearch/web/v1/golf+site:vw.com?appid=your-BOSS-app-id&format=xml&start=0&count=15
単一のサイトに特化した検索 - site:で指定

http://boss.yahooapis.com/ysearch/web/v1/golf?sites=vw.com,vwtrendsweb.com,performancevwmag.com,caranddriver.com&appid=your-BOSS-app-id&format=xml&start=0&count=15
複数のサイトに特化した検索 - site:でカンマ区切り指定

http://boss.yahooapis.com/ysearch/web/v1/inurl:golf?sites=vw.com,vwtrendsweb.com,performancevwmag.com,caranddriver.com&appid=your-BOSS-app-id&format=xml&start=0&count=15
URLに含まれている特定のキーワードに対応 - intitle:で指定

http://boss.yahooapis.com/ysearch/web/v1/related:http://www.caranddriver.com/car/2006-models/2006-golf.html?appid=your-BOSS-app-id&format=xml&start=0&count=15
検索実施後に関連サイト検索も可能 - related:で指定

Create a niche search engine with Yahoo! BOSSに掲載されている説明とサンプルはYahoo! BOSSでどういったことができるのかを示す例として興味深い。検索サービスを用意したいけれど開発に踏み出せないでいるといった場合には一度チェックしてみるといいだろう。