米Microsoftは10月23日 (現地時間)、2009年度第1四半期(2008年7-9月期)決算を発表した。サーバやビジネスプログラムを中心に、全ての事業部門が良好な売上高を記録し、アナリスト予測を上回った。その一方で、今後については景気後退に伴う不透明さを認めており、業績予想を下方修正した。

第1四半期の売上高は150億6,000万ドルで、前年同期比9%増だった。純利益は43億7,000万ドル (希薄化後1株あたり48セント)で、前年同期の42億9,000万ドル (同45セント)から2%アップ。営業利益は前年同期比3%増の60億ドルだった。

ビジネス向け複数年契約からの売上が、クライアント、Microsoftビジネス、サーバ&ツールを合わせて20%以上のアップとなった。「われわれのカスタマーは費用を抑えながら、より多くのタスクを処理できる方法に関心を持っている」とCOOのKevin Turner氏。「Microsoftは、幅広く充実した製品ポートフォリオとソリューションを通じて、優れた統合と生産性の向上、TCOの削減をカスタマーに提供できる独自のポジションを築いている」と述べる。部門別の売上高と営業利益/損失は以下の通り(単位は100万ドル)。

売上高(09年度) 売上高(08年度) 営業利益/損失(09年度) 営業利益/損失(08年度)
クライアント 4218 4139 3267 3388
サーバ&ツール 3406 2900 1151 959
オンラインサービス 770 671 -480 -267
Microsoftビジネス 4949 4117 3311 2700
エンターテインメント&デバイス 1814 1929 178 167

「経営手腕が問われる経済状況の中で、第1四半期の業績はわれわれのビジネスモデルの力強さと多様性を示した」とCFOのChris Liddell氏。「強固なキャッシュフロー、製品パイプライン、そして健全な財務体質を通じて、今日の経済状況も切り抜けられる」とアピールする。しかしながら7-9月期後半の景気減速が今後も継続する見通しを示しており、前年度後半の成長基調に基づいた業績予想を改めた。2009年度全体では売上予想を従来の673億-681億ドルから649億-664億ドルに修正。EPSは2.00-2.10ドルとなっている。なお第2四半期については、売上高173億-178億ドル、0.51-0.53ドルのEPSを予想している。