NECは14日、マイクロソフトの仮想化製品「Hyper-V」への対応強化を発表した。具体的には、仮想化ソリューションセンターでのHyper-V対応開始、運用管理製品の連携強化、大規模システム向けHyper-V採用促進活動、プラットフォーム製品への対応の4点が中心だ。

同社の仮想化ソリューションセンターでは現在、VMwareおよびCitrix XenServerについて、コンサルティング、技術支援、技術者育成、システム検証、支援ツール提供、情報発信などを行っている。Hyper-Vについてはこれらに加え、全社規模の人材開発を進める。

既にハードウェアおよび基盤ソフトウェアの技術者150名に対する教育を完了しており、今後対象を広げ2,000名のHyper-V技術者育成とMCP資格取得者を150名に拡大していくという。

また、マイクロソフトとの協力体制も強化し、次期Hyper-V強化に向けた開発協業を行うほか、マイクロソフトの技術者をNECに迎え、協力して商談・技術支援にあたり仮想化市場の立ち上げを加速する予定だ。

運用管理製品の連携では、物理環境(実サーバ)と仮想化環境を一元的に管理できる統合運用管理ソフトウェア「WebSAM SigmaSystemCenter」(SSC)を、10月末出荷予定のVer. 2.1からHyper-V環境に対応させる。既存の実サーバ環境にHyper-V環境を追加する場合に統合管理が容易になると共に、VMware ESXおよびCitrix XenServer環境を含む混在環境の統合管理も可能になるという。さらに、SSCとMSの運用管理製品「System Center Operations Manager」との連携を強化する。

大規模システム向けHyper-V採用促進活動では、「Express5800/スケーラブルHAサーバ」、SSC、Windows Server 2008 Datacenter、仮想化環境管理製品「System Center Virtual Machine Manager」を組み合わせ、販売促進活動を開始した。

プラットフォーム製品への対応では、既にExpress5800シリーズにおいてHyper-Vの動作確認を行っており、Express5800/100シリーズ、ブレードサーバ、Express5800/スケーラブルHAサーバを始めとするデータセンター向けサーバなど、Hyper-V対応サーバを幅広いラインナップで取り揃えているという。

またゲストOSとして、Windows 2000 Server/Windows Server 2003/Windows Server 2008/Windows XP/Windows Vistaに加え、SUSE Linux Enterprise Server(SLES)の販売およびサポートを開始した。