Neko - one vm to run them all

Nekoプログラミング言語の最新版となるNeko 18.0が公開された。Nekoはスクリプト言語とコンパイル言語の双方の特徴を取り入れた比較的新しいプログラミング言語。動的型付け言語でスクリプト言語のような記述を採用しているが、PythonやJavaのようにコンパイルして中間コードを出力して実行する。Nekoは「ねこ」と発音する。

Nekoは言語仕様が簡単で学習がきわめて簡単という特徴がある。また組み込み用途にも応用可能で、アプリケーションやシステムにスクリプト言語機能を組み込みたい場合に活用できる。Nekoを実行するNeko仮想マシンは当初から汎用的な仮想マシンとして動作するように設計されており、Neko以外のプログラミング言語の実行プラットフォームになることも可能。

Neko 1.8.0で特徴的なのはNekoアプリケーションサーバモジュールとして新しくmod_toraが追加された点にある。それ以外では細かい問題修正や機能追加、性能改善が実施されている。とくに修正された問題は高負荷時におけるマルチスレッド動作に関するものが多い。言語仕様や動作に大きな変更はなく、従来の知識のまま活用可能だ。

Nekoではこれまでアプリケーションサーバモジュールとしてmod_nekoを提供してきた。mod_nekoはmod_phpによく似た動きをするモジュールでリクエストごとにVMを生成して動作する。このため多くのアクセスがあった場合、大量のプロセスが生成されるという問題があった。mod_toraはこれを解決したモジュールで、マルチスレッドで動作することでプロセス生成を回避している。mod_nekoと互換性があるため入れ替えるだけで浸かるようになる。