ミラクル・リナックスは19日、アプリケーションの仮想化を実現するシトリックスのシンクライアントシステム、「Citrix Xen-App」ユーザーを対象にしたシンクライアントソリューション「MIRACLE Thinclient Terminal version 3 」(MTT3)を提供開始する。価格はオープンプライス。

MTT3は、ミラクル・リナックスの「Asianux Server 3」のカーネルをベースとするOSと、Citrix Xen-Appのクライアントソフトウェアを同梱した製品。低スペックPCでも専用端末として活用できるソフトウェアソリューションであり、CD-ROM/USB/UDRW(ハギワラシスコムのUSBストレージデバイス技術で、USBメモリ内にCD-ROM領域を持つことでOSからCD-ROMとして認識)からの起動が可能。

Windows Terminal ServerにMicrosoft Officeなどのアプリケーションをインストールすれば、従来どおりWindowsアプリケーションを利用でき、Linuxの起動デーモンを見直すことで起動時間を短縮、実測値で60秒以内を実現した(USBメモリ版でBIOS画面表示終了からログイン画面までの同社計測値。Pentium III 800MHz、メモリ256MBで52秒、Core 2 Quad 2.66GHz、メモリ4GBで36秒)。

ユーザーは、クライアントに情報をダウンロードできずクライアントに個人情報を持たないため、個人情報保護が可能。またシンクライアントはエミュレータであり、Windowsをターゲットとするウイルスには感染しない。

また、必要動作環境はPentium II 300MHz以上またはAMD Athlon 300MHz以上、メモリ8MB以上など低水準であり、旧式のPCを再活用するなどして導入コストを低減できる。

MTT3の接続先選択画面

MTT3からWindows Terminal Serverにログイン可能