富士経済の調査によると、メタボリックシンドローム対策市場の2007年における規模は対前年比14.1%増の1兆4,000億円であり、2008年には同18.7%増の1兆6,613億円に拡大する見込みだ。

なお、同市場には食品や外食・中食商品、一般用医薬品に加え、衣類/機器類/ソフト/ネットサービス/フィットネスクラブなどの商品・サービスを含む。

2007年の市場を分類別に見ると、1兆2,242億円にのぼる食品(対前年比11.6%増)のうち、特定保健用食品(特保)が1,163億円で9.5%を占める。茶系飲料や食用油など規模の大きな品目が伸びていることや、缶コーヒー・リキッドコーヒーが新たな品目として加わったため、対前年比15.1%増となった。特定保健用食品では中性脂肪値改善の訴求効能を持つ商品が市場を牽引しており、2008年もこれらの増加により対前年比9.3%増の1,271億円となるもようだ。

メタボリックシンドローム対策市場の規模比較

外食・中食は従来、糖尿病や肥満症などの特定疾患患者向けの病者用食品と完全食(カロリー等調製済み)宅配のカロリーコントロール食が主な市場だったが、近年はファミリーレストランや産業給食・ホテルでメタボリックシンドローム対策メニューが登場しており、試行段階の部分もあるが、徐々に市場を形成しつつあるという。

2007年の外食・中食市場は前年比18.0%増の157億円であり、2008年は特定保健指導の導入や外食でもメタボリックシンドローム対策のメニュー化が進むと見られることから、対前年比33.1%増の209億円と富士経済は予測している。

メタボリックシンドローム対策ソフト/ネットサービスは、2007年にゲームソフトの「Wii Fit」やDVDソフト「ビリーズブートキャンプ」などがヒットして、対前年比で4.2倍に拡大した。2008年はフィットネスクラブやエステティックサロンでのメタボリックシンドローム対策コースやメニューの増加が予想され、サービス全体で対前年比4.8倍になる見込みだ。