BitTorrentユーザーに対する米Comastのトラフィック制限がネットの中立性に反するとした米連邦通信委員会(FCC)の判断に対して、ComcastがワシントンDC地方巡回控訴裁判所に不服を申し立てた。米Wall Street Journal紙などが報じている。

トラフィック制限についてComcastは、一部のP2Pユーザーによる過度なネットワーク利用がデータのアップストリームにおいて帯域の大きな部分を占め、全体のサービス低下につながっていると主張していた。この問題を討議していたFCCは8月1日に採決を行い、3対2でComcastの行為がネットの中立性に関するルールに反していると認定。一部ユーザーのトラフィックをブロックするような制限を禁じると共に、ネットワーク運用の内容をユーザーに説明するように命じた。ComcastはFCCがISPを管理する組織であることを認め、FCCの命令に従う意向を示しているが、ネットワーク管理を違反としたのは不適切であるとして、改めて控訴裁判所に判断内容の見直しを求めた。

なおComcastは10月から、一般ユーザー向けのインターネット接続サービスにおいて1カ月のデータトラフィック量を1アカウントあたり250GBまでに制限する。