2004年から開始されたユーザー参加型のニュースサイト『Digg』は、初期のWeb2.0型サービスの成功例として取り上げられた世界的に有名なサービスです。英語サイトなので国内での知名度は限られていますが、特に科学技術関連のニュースに強いこともあって、技術者の間ではよく知られています。最新の情報を集めるには、欠かせないサイトのひとつです。

「Digg」のトップページ。最新の記事や人気の記事が並ぶ

Diggは、最新のニュースへのリンクが投稿されると、他のユーザーはニュースについてコメントしたり、ニュースの有益性について投票したりすることができます。特徴的なのは、掲載するニュースを含めて、すべてのコントロールがコミュニティに委ねられている点です。投票によって人気の記事が選ばれランク付けされるため、今どのニュースが話題になっているのかも一目で分かります。

特定の記事にコメントしたり、投票(Digg)したりできる

日本国内でも、コメントを付ける程度の機能を提供するニュースサイトはありますが、ユーザー参加型のソーシャルなニュースサービスでDiggほど成功しているものはありません。こうしたサービスが普及すれば、多くのニュースメディアが報じる最新情報の中から、自分の興味対象であり、かつ多くの人が注目しているニュースなどを絞り込むことが容易になります。情報過多と言われる時代で、Digg型のサービスには大きな可能性を感じます。

さらにDiggは、ニュース記事を検索・取得するためのWebAPIを公開しています。APIを使用することで、最新の記事や人気の記事を検索したり、特定の記事を取得したりできます。さらに、ユーザーの検索や、特定のユーザーが投稿した記事の検索など、細かい記事の絞り込みが可能です。APIで取得したデータを、別の翻訳サービスと組み合わせて日本語化するなどのマッシュアップを行えば、Diggの価値をさらに高めることができるでしょう。