Sambaチームは1日 (米国時間)、Windows互換のファイル / プリント共有システム「Samba 3.2.0」をリリースした。2007年7月のアナウンスどおり、今回のバージョンからライセンスがGNU GPLv3へと変更されている。

今回のリリースでは、ファイルサービスを拡張。従来の最大1,024バイトというパス名、および最大256バイトのファイル名という制約がなくなり、ホストOSで設定した値までの文字列が扱えるようになった。smb.confによる設定の補完を目的にレジストリベースの設定機構が実装されたほか、ファイルサービスのクラスタリングの試験サポートが行われている。サーバ / クライアントツール / ライブラリともIPv6に対応、暗号化されたSMBトランスポートが利用可能になった。VistaクライアントからのKerberos認証もサポートされている。

WinbindとActive Directoryの統合も進展。Windows Server 2003のクロスフォレストに対応したほか、推移的な信頼関係および一方向の信頼関係が完全サポートされている。NSS呼び出しにおけるネストしたドメイングループのサポートや、Active DirectoryのLDAP署名ポリシーへの対応が行われている。

ドメイン参加機能も強化され、Windows Server 2008ドメインへの参加がサポートされた。リモートからのドメイン参加・削除が、クライアントとサーバの双方から可能となっている。ユーザとグループ関連機能については、ローカルグループのマッピングテーブルについて新たにldbバックエンドがサポートされた。