OpenSolarisディストリビューションが本格始動、「OpenSolaris 2008.05」

Sun Microsystemsは5日 (米国時間)、オープンソースのSolaris系OS「OpenSolaris 2008.05」をリリースした。対応プラットフォームはIntel x86、VirtualBoxやParallesなどの仮想マシンでも動作可能。1枚のCD-ROMに相当するディスクイメージは、英語や日本語など12種の主要言語をサポートするプライマリランゲージ版と、計42種の言語に対応するオールランゲージ版の2種類が提供される。

OpenSolaris 2008.05は、Project Indianaのコード名で開発が続けられていたOpenSolarisの配布物。カーネルにはOpenSolaris 5.11 (build 86) を採用、Zone機能やDTraceなど、オープンソース化されたSolarisの技術が収録されている。

多数のアプリケーションを同梱した、いわゆるディストリビューションとしての体裁も完成。パッケージ管理システム「IPS」を搭載、ネットワーク経由でパッケージを追加することもできる。Live-CD形式で構成されるため気軽に試用することが可能だが、デフォルトのファイルシステムとして「ZFS」を利用する場合には、HDDへのインストールが必要。

統合デスクトップ環境には、Gnome 2.20を採用。Firefox 2.0.0.14やThunderbird 2.0.0.12、evolution 2.12.2やPidgin 2.1.1など、最新のオープンソースアプリケーションも多数収録されている。コマンドライン環境にはSolarisのSVR4パッケージが用意されているが、デフォルトではGNU製ユーティリティが置かれたディレクトリ (/usr/gnu/bin) にパスが指定され、デフォルトシェルもbashが適用されるなど、Linuxライクな設定が施されている。