米ゲーム業界の専門誌「Game Developer」は、米国内におけるゲーム開発者の給与事情などを調査した最新レポート「The Game Developer Salary Report: 2004-2008」の発表を行った。ゲーム開発者が手にする報酬は、全体的に上昇傾向にある。

計71ページに及ぶ同レポートは、リサーチ会社のAudience Insightsが、米国内でゲーム開発に取り組んでいる男女を中心に、今年2~3月にかけて、4,860名以上に実施したアンケート調査に基づくとされる。学生アルバイトや年収US1万ドル未満の低所得者、年収US20万2,500ドルを超える一部の高給所得者は、業界全体の平均的な数値を計測する目的から、調査では除外されたという。

調査結果によれば、米ゲーム開発分野に携わった男女の昨年の平均年収はUS7万3,600ドル。同調査は毎年実施されており、昨年の平均年収データは、前年のUS7万3,316ドルより上昇したと伝えられている。最も給与事情が良好だった職種はゲームプログラマーで、平均年収はUS8万3,383ドルに達したとされる。米ゲームプログラマーの学歴も、調査対象者の中では最高レベルとなっているようで、学士号取得者が約半数、博士号取得者の割合も約26%に上っている。

その他の職種では、ゲームプロダクション部門の平均年収がUS7万8,716ドルと高く、女性の割合も18%と報告されている。ゲームオーディオ部門のサウンドクリエイターが、平均年収US7万3,409ドルと続き、グラフィックスアニメーションのデザイナーは、業界全体の平均を下回るUS6万6,594ドルとなったようだ。

なお、今回の調査対象者のうち、最も年収データが低かったのは、ゲームの品質保証部門で働く人々で、平均年収はUS3万9,063ドルとなっているという。ゲームコミュニティーの管理を担う仕事の平均年収はUS5万294ドル、シナリオライターの平均年収はUS5万1,731ドルと、同業界の中では比較的低年収の職種に位置している。