米Yahoo!に買収提案を行っている米Microsoftが、2008年2月1日 (米国時間)の提案での交渉期限を同年4月5日 (同)から3週間に設定した。

Microsoftは4月5日 (同)、同社CEOのSteve Ballmer氏がYahoo!取締役会に送った同日付けの書簡をWebサイトで公開した。Ballmer氏は、Yahoo!取締役会が代替案を含めてMicrosoftの買収提案の内容を十分に検討してきたと指摘。その上で、Microsoftと交渉するための担当チームを任命する様子が見られないのは、Microsoftの買収提案が「Yahoo!株主が所有する株式の公正価値を実現し、Yahoo!の未来として全ての株主が納得する唯一の案であることを示す」としている。

交渉が動かなかった2ヶ月の間に、米国の景気後退懸念が強まり、インターネット企業もその影響を色濃く受けている。2008年1月31日のYahoo!の終値に62%のプレミアを上乗せしたMicrosoftの買収提案の価値も変わってきており、そこでMicrosoftは同案に基づいた交渉の期限を米国時間の4月5日から3週間(4月26日まで)と設定。期限内に合意を得られない場合は、経営権をコントロールするための委任状争奪を含めてYahoo!株主へ直接的に働きかける可能性を示唆する。Yahoo!取締役会に対する買収提案は友好的に価値を評価した内容であり、強攻策に転じた場合、「好ましくない影響を企業価値に与えるだろう」としている。