4Front Technologiesは4日(米国時間)、Open Sound System (OSS) v4.0のソースコードをThe BSD Licenseの下で、FreeBSDやほかのBSD互換OSに対して提供したと発表した。OSSはオーディオ装置に対するドライバを提供するためのクロスプラットフォームAPI。OSS 4のソースコードはすでにGPLv2のもとでLinuxへ、CDDLのもとでOpenSolarisへ、4Front商用ライセンスのもとでプロプライエタリOSに対して提供されている。今回、これにThe BSD License版が加わった。

The BSD Licenseで提供されるソースコードはPCI/USBオーディオ装置向けのサウンドドライバとOSサポート、バイナリパッケージジェネレーション、サンプルテストプログラムなど。ドキュメントやAPI仕様書もオープンソースコミュニティに対して提供されている。開発者向けにはデバイスドライバキットも提供されており、デバイスドライバ開発の手間軽減が図られている。

OSS 4のソースコードは2007年6月14日にすでにオープンソースソフトウェアとして公開された。当初はGPLv2、CDDL、4Front商用ライセンスの3ライセンスだった。もともとOSS 4 APIはオープンな仕様として公開されており、すでに複数の実装系が存在している。ソースコードをオープンソースとして公開した背景には、それら実装系に微妙な違いがあり、それが互換性実現の問題になっているためだという。実装系を提供することで互換性を確保する狙いがあるとみられる。

たしかにサウンドドライバの実装の違いによる動作不具合の問題は、これまでに報告されていた。今回、The BSD License版が追加された背景には、OSS 4互換性のあるプラットフォームをさらに増やす目的があるとみられる。GPLやCDDLのままではBSD互換OSで同ソースコードの取り込みは難しい。The BSD License版が用意されたことで、BSD互換OSにおいて同ソースコード実装が取り込みやすくなる。