Jeff Atwood氏は19日(米国時間)、自身のブログにおいてWebブラウザにおけるJavaScriptベンチマークの実行結果を公表した。ベンチマークに使われたのは先日リリースされたばかりのSunSpider JavaScript Benchmark最新版だ。32ビット版Windows Vista、4GBメモリ、Core2Duo 3.0GHz、Webブラウザはエクステンションなしのクリーンインストール状態で測定したとされている。

比較はOpera 9.5、Safari 3.0.4、Firefox 2、IE7で実施されている。それぞれ総合時間が5.4秒、6.6秒、10.5秒、21.2秒となっている。結果からいえることは、JavaScriptの実行プラットフォームとしてはOperaが優れていること、Safari 3も大いに健闘していることになった。

結果的に1位がOpera、2位がSafari 3、3位がFirefox 2、大きく引き離されて4位がIE7となったわけだが、ここではIE7の結果に注目する必要がある。IE7は文字列の処理がきわめて遅い。この測定結果を無視するとすれば、1位がOpera、2位がSafari 3、3位がIE7となり4位にFirefox 2がくる。文字列の処理を加味しないのであればIE7の方がFirefox 2よりも高速という結果がでているわけだ。

IE7は大いに最適化の余地があり、IE8で文字列処理が改善されれば順位の逆転もありそうだ。結果的に、HTML Canvasなどの実装で先行しているFirefoxだが、最近のWebブラウザJavaScriptプラットフォームとしてはあまり速くないという結果になった。Firefox 3/4ではこのあたりの高速化が注目される。

Ajaxアプリケーションの普及にともない、JavaScriptはデータ処理やUIの実現に欠かせない重要なファクターとなっている。JavaScript実行速度の違いはWebブラウザ採用の際の大きな検討要因になる。JavaScript実行速度の改善は今後数年に渡って技術開発の中心的話題でありつづけることになりそうだ。