The Groovy development teamおよびG2Oneは9日(米国時間)、開発版Groovyの最新版となる「Groovy 1.5」を公開した。GroovyはJava仮想マシン上で動作するスクリプト言語(「JSR 241: The Groovy Programming Language」に準拠)。Javaとよく似た文法を持ち、Javaプラットフォームとシームレスに統合されているという特徴がある。

Groovy 1.5にはJava 5で導入された機能(アノテーション、ジェネリック、static import、列挙型)が統合されている。Java仮想マシンで動作するスクリプト言語としては、アノテーションを使ってJava仮想マシンを活用できる言語として特徴的だ。ほかにもGrailsの機能を取り込んだ新しいメタプログラミング機能、Groovy Swingビルダサポート、パフォーマンスの改善、JavaとGroovyを統合するツールチェーンの追加、IDEAにおけるGroovyサポートの実現などがある。

GroovyはもともとJava仮想マシンで動作するスクリプト言語として開発がはじまったものだが、Smalltalk、Python、Ruby、Spring、JBoss SEAM、Grails、JPA、Hibernateなど多くのプログラミング言語や開発用フレームワークに影響を受けながら柔軟に開発が継続されている。1.5はもともと1.1として公開が予定されていたものだが、多くの機能追加が実施されたことから名称を変更し「Groovy 1.5」となった。

Java仮想マシンで動作するスクリプト言語はほかにもいくつかある。Groovyはそうしたスクリプト言語のひとつだが、とくにJavaと文法がよく似ていること、Java仮想マシンとのシームレスな統合に注力されていることといった特徴がある。Javaとともにスクリプト言語を活用したいが新しくスクリプト言語(Python、Ruby、JavaScriptなど)を覚えるのは手間だという場合、Groovyを検討してみるといいだろう。