Oracleは13日(米国時間)、「Agile Enterprise Product Lifecycle Management」に関する戦略を発表した。同社は5月にAgile Softwareを買収し、同社のポートフォリオ(Enterprise PLM)を獲得。今後の取り組みとしてこれまで同様にEnterprise PLMアプリケーションの提供を継続すること、次世代機能を追加し各種業界に対しAgileの有する知識を発展させること、CAD/ERPの双方への対応の維持と拡大に取り組むこと、Oracle AIAを通じてほかのポートフォリオとの拡張連携を実現することを説明した。

基本的にこれまでの買収戦略と同様に、買収されたプロダクトは同社のポートフォリオとして拡張され、同社のプロダクトとのシームレスな統合が実現されていく。もうひとつ注目すべきは、「Applications Unlimited」プログラムを通じてEnterprise PLMの製品存続期間にわたってのサポートの提供や機能の強化が発表されていることにある。つまり、AIAに統合されたEnterprise PLMとして使える以外に、従来のように単一のプロダクトとしてもサポートされるということだ。

同社は買収したプロダクトに対して基本的にOracle Fusion MiddlewareとApplications Unlimitedという2つの対応を用意している。Oracle Fusion MiddlewareはプロダクトをOFMというプラットフォームのもとに連携していく取り組み、Applications Unlimitedは単一のプロダクトとしてサポートや機能強化を提供するというものだ。買収するにあたって顧客からは従来通りのサポートが継続されるかどうかが問われるわけだが、Applications Unlimitedでその要望にも答えている。

今回Enterprise PLMがApplications Unlimitedのサポート対象だと発表されたことで、従来からの顧客は安心してサービスを期待できることになる。AIAへの対応も計画されているため、Oracleのほかのポートフォリオとの連携や、AIA for SAPを通じてSAPプロダクトとの連携も期待できそうだ。