iXsystemsは24日(米国時間)、PC-BSDの最新版となる「PC-BSD 1.4, Da Vinci Edition」を公開した。PC-BSDはFreeBSD 6.2-STABLEをベースにして開発されたデスクトプOS。FreeBSDの安定性はそのままにGUIインストーラを搭載、アプリケーションのダウンロードからインストールまでを簡単に行うためのPBI(Push-Button Installer)を追加し、デスクトップユーザ向けの機能を強化しているという特徴がある。

Da Vinci Editionでは、KDEのバージョンが3.5.7へアップデートされているほか、ビデオ/デスクトップ設定を行うためのGUI設定ツールが追加された。また既報のとおり、FreeBSDネイティブなWebブラウザでそのまま使えるFlash 7が同梱されているほか、グラフィックアクセラレータの性能を発揮するためのオフィシャルNVIDIAドライバを同梱、Compiz Fusionを活用するための3Dデスクトップ機能を追加、無線LANを簡単に扱うためのGUIワイヤレス設定ツールを同梱したといった特徴がある。また、同エディションではWindowsエミュレーションレイヤであるWINEが正しく動作するように大量の改善が実施されている点も注目に値する。WINE経由で実行されるWindowsアプリケーションの動作が改善されている。

PC-BSDは特にデスクトップユーザに焦点を絞って開発されたOSだが、サーバOSとしても一式揃ったディストリビューションとされている。とりわけネットワークやサーバの管理を任された初心者ユーザにとってPC-BSDは適切な選択肢の1つといえる。PC-BSDにはワンタッチインストールのPBIやパッケージ管理マネージャが用意されているが、FreeBSDで使われているパッケージ管理ツールやPorts Collectionもそのまま使える。17,000を超えるアプリケーションはそのままPC-BSDでも活用可能だ。

iXsystemsでは1日9時間週5日のデスクトップサポートと1日24時間週7日のサーバサポートを提供している。「これまでFreeBSDは技術サポートの主体となる企業に欠けると言われてきたが、今後はiXsystemsがその立場を担えるだろう」とiXsystems, Chief Technical Officer, Matt Olander氏は説明している。