米Appleは9月5日(現地時間)、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたスペシャルイベントでiPod製品群の一斉アップデートを発表した。画面サイズそのままに筐体がより小型化したiPod nano新製品のほか、「iPod classic」へと名称が変更されたオリジナルモデルのiPodのストレージ容量増大版、iPod shuffleのカラーバリエーション変更などがアナウンスされている。

iPod nano

今回最も大きな変更が行われたのがiPod nanoだ。2005年9月の登場以来、第3世代にあたる新型nanoは初めて筐体デザインに大幅な変更が加えられ、従来の縦長フォルムから正方形に近い形状になっている。筐体サイズは69.8(H)×52.3(W)×6.5(D)mmで、重さは49.2グラム。"薄さ"が第2世代と同じままで高さが形状変更で短くなっている一方で、横幅と重さが若干従来より増えている。だが液晶ディスプレイのサイズが1.5インチから2.0インチQVGA(320×240ピクセル)へと大型化しており、それを受けてのものだと思われる。

「iPod nano」

その他の大きな変更点としては、iPhone / iPod touchで採用されたCover Flowなどの新しいインタフェースを採用した点と、動画再生機能をサポートした点が挙げられる。バッテリ駆動時間は音楽再生時で24時間、動画再生時で5時間を目安としている。またゲーム機能の充実も図られており、標準の「iQuiz」「Vortex」「Klondike」の他、今月中にはiTunes Storeを介して「Sudoku」「Tetris」「PAC-MAN」といったゲームの購入も可能となる見込み。

カラーバリエーションは標準のシルバー、ブラック、ブルー、グリーンの4色に加え、スペシャルカラーのレッドで全5種類。従来の2GBモデルは廃止され、4GB(シルバーのみ)と8GBの2種類が提供される。価格は4GBモデルが149ドル(1万7800円)、8GBモデルが199ドル(2万3800円)。発表同日より発売開始となる。

iPod classic

従来まで"iPod"と呼ばれていたオリジナルモデルが、今回より初めて「iPod classic」という名称を与えられてバリエーションの1つに加わった。外見上は従来の第5世代モデルとほぼ同等で変更ないものの、内蔵ストレージのHDD容量が大幅に増量されたほか、インタフェースが一新されて新型iPod nanoと同じタイプのものに変更されている。容量バリエーションは80GB/160GBと従来の30GB/80GBから大幅に増え、インタフェース変更とともにiPod nanoと同様のゲーム購入サービス利用が可能となった。

「iPod classic」

バッテリ駆動時間は160GBモデルで音楽再生時40時間、ビデオ再生時7時間が目安。一方の80GBモデルは音楽再生時30時間、ビデオ再生時5時間が目安となる。価格は80GBモデルが249ドル(2万9800円)、160GBモデルが349ドル(4万2800円)となる。発表同日より発売開始となっており、カラーバリエーションはシルバーとブラックの2種類が存在する。

iPod shuffle

インタフェース変更の関係で比較的大きなアップデートの行われた他の2つの製品と異なり、iPod shuffleではカラーバリエーション以外での大きな変更は行われていない。筐体形状は第2世代と同じで、ストレージ容量は1GB、価格も79ドル(9800円)と従来のまま。カラーバリエーションは従来のシルバー、ピンク、グリーン、ブルー、オレンジの5色に対し、新製品ではシルバー、グリーン、ブルー、レッド、パープルの5種類。ブラックがパープルになった以外、新型iPod nanoのカラーバリエーションに沿った形となる。

「iPod shuffle」