米Microsoftは8月29日(現地時間)、2007年内を予定していたWindows Server 2008のRTM(Release To Manufacturing)版の提供が、2008年第1四半期まで遅れる見込みであると発表した。これは、同社のWindows Server開発チームが自身のBlogで明らかにしたもの。RTMは製品出荷にあたっての最終版であり、結果的にWindows Server 2008のリリースが2008年春ごろまでずれ込む可能性がある。2008年4月リリースを予定している日本語版など、他言語版への影響についてはアナウンスされていない。

今回のRTMの遅れについてMicrosoftは、製品のクオリティを上げるための措置であると説明する。同社によれば、2007年春より提供を開始しているWindows Server 2008 Beta 3のダウンロード数がすでに30万を超え、Technology Adoption Program(TAP)やRapid Deployment Program(RDP)に参加するパートナーなどを含めた多くの実環境においてテストが続けられているという。Microsoftの使命は素晴らしい製品をユーザーやパートナーに届けることであり、高いクオリティの製品を実現するためにももう少しだけ時間が必要になると述べている。開発部隊のプログラムマネージャーAlex Hinrichs氏は「(Windows Server 2008は)ブリスケット(胸部を使った肉料理のこと)のようなもの。焼き上がるまでもう少しだけ時間がかかるが、ぜひ試してみてほしい」とコメントする。

なお、Microsoftでは2008年2月27日(現地時間)に米カリフォルニア州ロサンゼルスでWindows Server 2008のローンチイベント開催を予定しているが、今回のRTMの遅れがイベントのスケジュールに与える影響はないという。同イベントはWindows Server 2008、Visual Studio 2008、SQL Server 2008の3つの製品にフォーカスしたものになる見込みで、ロサンゼルスでのイベントを皮切りに、世界中で同様の製品ローンチが行われることになる。