日本IBMは8日、ブレードサーバー格納装置(シャーシ)の新製品として、「IBM BladeCenter HT」を発表した。価格は131万2,500円、出荷開始は8月22日の予定。

「IBM BladeCenter HT」は、大量のデータの高速処理が必要な、次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)に対応するビジネスを展開する通信事業者向けに最適なシャーシだという。バックプレーンは、従来の14倍となる最大1.2Tbpsの通信帯域までに対応可能で、サーバとスイッチの間で高速かつ大量のデータ転送が実現できる。また、10Gbpsイーサネットスイッチをサポートしており、外部との高速データ通信が可能。12Uラックマウント型で、1台のシャーシに最大12台のサーバ・ブレード、10Gbps対応のネットワーク・スイッチを最大4台収容可能。ネットワーク機器の規格であるNEBSレベル3ならびにETSIにも準拠し、高い耐故障性を発揮する。電源は、AC/DCのどちらかを選択可。

IBM BladeCenter HT

IBMのx86およびPOWERアーキテクチャのブレードサーバならびにBladeCenterでサポートされているスイッチすべてが利用可能。ミッションクリティカルなNGNアプリケーションとオフィス向けアプリケーションでハードウェアを共通化できるため、NGNシステム専用の運用対応が不要になる。NGNに必要なハードウェア機能をネットワーク専用機器やネットワーク対応専用サーバーを用いずに、汎用のブレードサーバーで実現したのは業界初だという。

BladeCenterが持つシャーシ内のサーバならびにスイッチ等の共通管理機能や部品の二重化などによる高い可用性、IBMが提唱するデータセンターの省エネルギーへの取り組み「Project Big Green」の代表的なソリューション・ポートフォリオである「Cool Blue」により、さらなるTCOの削減が可能になるとされる。