The Spring Framework Projectは27日(米国時間)、Spring IDEの最新版となる「Spring IDE 2.0」を公開した。準備リリースとなるSpring IDE 2.0 RC1およびSpring IDE 2.0 RC2を経て、ほぼ計画どおりのリリースを実現した。Spring IDE 2.0はEclipseプラットフォームで動作するSpring Framework向けの統合開発環境。リリースが目前に迫っている次期Eclipseプラットフォーム「Eclipse Europa」との互換性もすでに実現されている。

Spring IDE 2.0ではSpring 2.0に対するサポートが実現されているほか、Spring Web Flow、Spring AOP、Spring JavaConfigなどに対するサポートも実現されている。すでにSpring IDE 2.0のRC1やRC2をインストールしてあるなら、アップデートサイトを通じて更新が可能。プロダクトはEclipse Public License - v 1.0のもと、オープンソースソフトウェアとして公開されている。

Spring IDE 2.0では多くの機能追加とバグ修正が実施されている。主な新機能は次のとおり。

  • Spring 2.0ネームスペースベース設定のサポート機能を追加 - 機能を独自に拡張することが可能
  • Spring Web Flowサポート機能を追加 - グラフィカルな編集や検証、ハイパーリンクやコンテンツサポートなどを実現したWTP XMLエディタも同梱されている
  • Spring AOPベースの開発サポート機能を追加 - 設定ファイルの検証機能や@AspectJスタイルのアスペクト指定/<aop:config>で指定したアスペクトクロスカッティングリファレンスのビジュアライズ機能を実現
  • Spring JavaConfig M2サポート機能を追加 - Spring IDE coreにおける拡張ポイントのサンドボックス試験に対応する機能
  • 使いやすさの向上 - Beans Viewの代替として新しくSpring Explorerを導入、新しいプロジェクトおよびSpring Bean設定ファイルウィザードの導入など

Eclipse Europaのリリースが直前に迫っていることから、実質的にEclipse Europaとともに動作することを狙ったリリースといえる。Spring Frameworkを開発に使っているデベロッパは同統合開発環境のリリースに注目されたい。Spring IDE 2.0 / Eclipse EuropaはSpring Frameworkを活用できる次期統合開発環境の標準的な位置付けといえるだろう。