米Hewlett-Packard(HP)は19日(現地時間)、SPI Dynamicsとの買収契約を締結したことを発表した。SPI Dynamicsは、Webアプリケーションを対象としたセキュリティ監査ソフトウェアおよびサービスの提供で主導的なポジションを占める企業で、HPはこの買収により、ITアプリケーションの品質管理の分野を強化することになる。

SPI Dynamicsのテクノロジーは既にHP Quality Centerソフトウェアに組み込まれており、セキュリティに関する脆弱性の監査や特定を、開発から配布までのWebアプリケーションのライフサイクル全体に渡って行なうことが出来るようになっている。また、ユーザーはSPI Dynamcsのソフトウェアを使用して、アプリケーションのセキュリティや配布後の品質の確認ができ、SOX法などが要求する監査やコンプライアンスへの適合を確実にすることが可能になる。

SPI DynamicsのCEOのBrian Cohen氏は、「HPとSPI Dynamicsの組み合わせによって、アプリケーションの品質、パフォーマンス、セキュリティに関する業界でもっとも高度な監査ソリューションが提供できるようになる。SPI Dynamicsは既に5年以上にわたってHPとパートナーシップを維持してきており、今回の合併によってユーザーやパートナーによりよいサービスが提供できるようになることを喜んでいる」とのメッセージを寄せている。

SPI Dynamicsは米国アトランタに本社を置く非公開企業で、従業員数は140名。連邦政府や金融業界、ヘルスケア産業などに1,000社以上のユーザーを擁し、HPもユーザーだという。

なお、買収金額等の財務条件については非公開となっている。また、買収に関する手続きが完了するのは2007年第3四半期の予定で、買収完了後はSPI Dynamicsの事業はHPのTechnology Solutions Groupのソフトウェア部門に統合される予定となっている。