小売業において、日々大量に蓄積される顧客データ。これをどう利活用するかは企業が成長する上で非常に重要なポイントとなる。6月27日(火)東京・新宿にて開催される第三回「データ 分析実践セミナー」。さまざまな企業によるデータ分析と活用事例が紹介され、毎回100人を超える参加者を集める人気のセミナーの第三弾である。

そこで今回、当日のセミナーで登壇するあきんどスシロー 情報システム室 室長 坂口 豊氏に、同社が取り組んでいるデータ利活用の事例についてお伺いした。

年間10億件のデータを活かすために

日本全国に462店舗(2017年5月末現在)を展開する大手回転寿司チェーン店「スシロー」。同社では、2002年より、すし皿にICタグを取り付け売上の推移や寿司の鮮度などの管理を行うシステムを導入していた。そこで集まるデータ量は年間10億件にのぼるとのこと。しかし坂口氏によると、以前のスシローは、その蓄積された大量のデータを活かし切れずにいたとのことだ。

「私たちは、システムの開発を一社に集中せず、システムごとにさまざまな開発ベンダーにお願いをしております。それは、いわゆるベンダーロックインを避けるためでもありますが、その弊害として、収集したデータがバラバラになってしまい、一元的に管理できず全体を俯瞰して見るようなことができなかったのです」(坂口氏)

当時のスシローは、それぞれのシステムから得られたデータをExcelを用いて分析をしていた。そのため、直近の店舗別データをチェックするのが「精一杯」という状況だった。 そのような状況を打破するために同社では、日々蓄積されていくデータを一元的に管理・分析できるプラットフォームの導入を検討。そこで選ばれたものが直感的な操作が特徴のBIツール「QlikView」である。

データの利活用で「さらにうまいすし」の提供を目指す

あきんどスシロー 情報システム室 室長 坂口 豊氏

たとえば、同じマグロであっても、地域が変われば仕入先は異なる。また、同じ店舗であっても、原価や食材の質によっては、仕入先を変えることもある。だが、以前のExcelによる管理では、店舗単位での、直近のデータでしか比較することができず、売上げに変化が起きた場合でも、何が原因なのかがわかりにくかった。

だが、「QlikView」を導入した現在では、仕入先が同じ店舗で比較することができるため、「売上げの差が地域差によるものなのか、仕入れた食材の品質に問題があったのかなどを確認できるようになった」とのことだ。

同社では2012年の夏より「QlikView」の導入を検討し、2012年内に導入を完了。その後、約5年にわたり活用を続け、大量のデータとともに、その利活用術についてもさまざまなノウハウを蓄積している。そして、セミナー当日には同社が培ってきた社内システムの構成と、そこから得られた分析内容をもとに、データ利活用のノウハウを解説していただける予定となっている。

「セミナーでは、お客様に『さらに、うまいすし』をお届けするために、私たちが積み上げてきたデータ分析についてお話させていただきます。当日は、多くの方にお会いできることを楽しみにしています」(坂口氏)

セミナーの概要は下記のとおり。なお、前述した通り、非常に人気のセミナーとなっているので、興味のある方は早めの予約をオススメする。

  • タイトル:あきんどスシローが解説! データ分析実践セミナー ~現場の仮説検証を支えるセルフサービスBIとは~
  • 開催日時:2017年6月27日(火)14:30~16:55(受付開始14:00)
  • 会場:JR新宿ミライナタワー 12F マイナビルームA
  • 住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿四丁目1番6号
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 申し込み締切日:2017年6月26日(月)15:00まで
  • 定員:120名

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