「こころの保健室」は、2015年2月にUSENがメンタルヘルス対策支援のために開設したASPサービスだ。労働安全衛生法の改正に伴って「ストレスチェック」が義務化されることとなり、従業員のメンタルヘルス改善は企業の重要課題となっている。「こころの保健室」は職場にとってどのように役立つのか、USENオフィスサウンド営業部部長である郷田進二氏のインタビューをお届けする。

株式会社USEN 企業法人本部 オフィスサウンド営業部部長 郷田 進二氏

音楽によって働きやすい環境を

――まず「こころの保健室」を開設した経緯について教えて頂けますか?

郷田氏:USENはBGMをお届けする事業を半世紀以上続けておりますが、近年では店舗や商業施設だけでなくオフィスからご相談頂くことが増えまして、2013年の創業50周年を機に、音楽を流すことで、働いている方の集中力向上や、ストレスの軽減を目的としたオフィス向けのBGMパッケージサービス「Sound Design for OFFICE~働く人のメンタルバランス・ミュージック」をスタートしました。

サービスを提供していく中で、「オフィスにおけるBGMが職場環境の向上やメンタルヘルスの改善に役立つ」と各企業様から非常にご好評頂くことができました。そこで、さらにお役に立てることがあると考え、2015年12月のストレスチェック制度義務化に伴い、メンタルヘルス対策支援サービスとして「こころの保健室」を開設したというわけです。

「こころの保健室」トップ画面。メンタルヘルスを自己管理できる

――なるほど、BGMによるオフィス環境改善サービスが前段階としてあったのですね。

郷田氏:我々も驚いたのですが、90%の方々から「音楽をかけたことでオフィス環境が良くなった」という回答を頂きました。無音の職場とは違って気軽に声をかけやすい環境になり、社員同士のコミュニケーションが活発になるなど、具体的な成果が上がっています。「なぜUSENが『こころの保健室』なの?」と疑問を持たれる方が多いと思いますが、BGMによる職場の環境改善を唱え続けてきたという経緯があったのです。

"気づき"から課題への対応まで

――「こころの保健室」開設の背景についてよく分かりました。私も実際にこのASPサービスを使ってみたのですが、ストレスチェックがスマホでも簡単にできますね。また、eラーニングのコンテンツが充実しているのが印象的でした。

郷田氏:法令遵守の体制を簡単に構築できるサービスであることは必須要件なのですが、それだけではなく、メンタルヘルス向上に関する一連の流れをASPで提供することに意義があると思っています。

もともと、ストレスチェック制度には"気づき"を与える目的があります。調査項目の中に「家族と気軽に話せているか」「上司はどのくらい頼りになるか」といった設問がありますが、普段こうしたことはあまり意識しませんよね。チェックを終えた結果画面で「【 抑うつ感 】が高いようです」などと表示されるのですが、それだけではなく、ストレスチェックに答えること自体も「家族とあまり話せていないな」と、自分の状況に気付くきっかけになるのです。

eラーニングでメンタルヘルスについての正しい知識を身に付けた上で、自分の抱えているストレスを理解できれば、どうしたらそれを解消できるのか、深刻になる前に対処できるわけです。

ストレスチェックの様子

ストレスチェックの結果画面。自分のラインと要注意ゾーンが一目で分かる

――「こころの保健室」では、「社内相談窓口」と「社外相談窓口」の連絡先を確認することもできますね。

郷田氏:課題があると自覚できたときに、社内カウンセラーや社外の産業医へ相談することができるようになっています。社内の人には言いづらい悩みもあると思いますので、社外の公共相談窓口を使う方法もありますよ、と会社側が提示することが必要だと考えています。

メンタルヘルスの情報ポータル

――「こころの保健室」の導入について教えて頂けますか?

郷田氏:このサービスは、お使いになる企業さんごとにカスタマイズできることが大きな特徴です。通常のASPとは違い、ログイン画面から独立したサイトになっていますし、画面構成も自由に変更することができます。例えば、人事からの通知を強調したり、産業医の連絡先をトップに置いたりと、各企業様の課題や悩みに応じて、情報の配置を作り替えることができるわけです。

ですから、ミーティングを通じて各種準備をしてからの導入となるわけですが、「まずeラーニングを入門コースまでやる」「その後ストレスチェックを8月に実施する」「さらにeラーニングのセルフケアコースをやる」といった実施計画を立てるお手伝いもしております。

――「こころの保健室」をどう使っていくのかという"運用"の部分を事前に決めるわけですね。

郷田氏:そちらの方が成果が上がると思っています。「法制度だからやる」のではなく、本当のメンタルヘルス対策をやっていくために、「こころの保健室」を一通りの情報が手に入るメンタル面の社内用ポータルサイトという認識で使って頂ければと思います。

具体的な改善に活かすために

――「こころの保健室」で実施したストレスチェックの調査は、会社としてはどのように活かせるのでしょうか。

郷田氏:現在の会社の健康リスクを、「仕事のコントロール」「仕事の負担」「職場の支援」という三分野において部署ごとに見ることができ、また、全社平均や厚生労働省による全国平均と比べることができます。

――組織のマネージャーにとっては大変気になる情報ですね。

郷田氏:この部署が「仕事のコントロール」のスコアが悪いと分かれば、それに基づいて、具体的な組織改善に役立てることができます。これが集団分析の大きなメリットです。

また、ストレスチェック制度は個人情報の取り扱いを含むので、開示できるデータに制限があり、管理が複雑なのですが、「一般用」「管理職用」「産業医用」と権限を分けることで、適切なデータを表示できるようになっています。これによって担当者の方の負担が減りますし、また、産業医さんもデータにアクセスしやすくなります。「こころの保健室」によって従業員・管理者・医師のそれぞれがつながっていくことが、職場改善に何より役立つと思っております。

――最後に、「こころの保健室」の今後の展開について教えてください。

郷田氏:「みんなの図書館」や「健康コラム」という読み物のコンテンツがあるのですが、企業様ごとの仕事・職種に関するストレス対策や、メンタル不調から復職した方の体験談などを個別に追加していくよう進めております。また、我々も職場環境改善の施策としてオフィス用BGMを持っていますから、産業医さんやカウンセリングルームと提携して、課題に合わせた音楽を提供することができればと考えています。

ストレスチェック制度の義務化自体が初めてのことで、メンタルヘルス改善のために何をやったら良いのか、分からないことも多いと思います。そんな企業様のために、ニーズに合ったサービスを揃えることで、職場環境の向上につなげて参ります。

メンタルヘルス対策支援サービス

・USEN 「こころの保健室」

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