コーポレートサイト、ブランディングサイト、キャンペーンサイトと、Web制作者が携わるサイトの種類や目的は多岐に渡る。 それらのサイトに共通して欠かせないのがドメイン名だ。ここでは、クライアントからドメイン名を含めて相談されるというケースに備えて、 TLD(トップレベルドメイン)選択のコツを解説する。

ドメイン名は長く使うもので途中で簡単に変えられない。だからこそ、慎重に選ぼう。

もしドメイン名を変更してしまうと、名刺やパンフレット、封筒などに記載しているURLをすべて新しく変えなければならない。定着していたURLほど、ユーザー(相手)は混乱するほか、いままで培ってきたURLの資産を放棄する意味では、SEOとしてのリスクが発生する点にも留意したい

ドメイン名を選ぶ決め手として、何がもっとも大切なのだろうか?ドメイン名はサイトの“顔”であり、法人、企業にとっての“看板”だ。ドメイン名に並ぶ文字列は、実際のサイトの見え方や表現とともに、サイト自体の印象を左右する。

たとえば、社名を頻繁に変える会社があるだろうか?もしそうした会社があっても、その会社を信頼するのは難しいはずだ。ドメイン名も同じことで、一度取得したドメイン名は、気軽に変えるものではない。変更すればユーザーは混乱しかねないし、もともと培ってきたドメイン名の信頼がなくなってしまう。また、SEOやセキュリティの観点からも不利益を招きかねない。

新gTLDの今後はどうなるか?わからないからこそ、活用場面を意識して、選択は慎重に。

ここ最近、新しいgTLD(generic TLD)を目にする機会が増えている。これは、ドメイン名やIPアドレスなどのインターネット資源の調整を行う団体、ICANNが広く募集した背景があるからだ。たとえば、「.company」「.blog」「.marketing」「.xyz」など、目新しさから気になるgTLDがあるという方もいるだろう。問題は、そうした動機だけで簡単にTLDを選んだり、変えることだ。

一連の新gTLDは、登場がまもないため、多くのユーザーに広く認知されていない。また、どのように使われて、どのようなイメージが定着するかも不明だ。一度決めれば、途中で簡単には変えられないため、今後の活用場面を意識して慎重に選択しよう。

TLDを選ぶ要因についての調査より(2013年、JPRS調べ)。「語呂や語感の良さから」選ぶという層の次に多い要因が、「安心感や信頼性」。そこで、一般ネットユーザー層、ドメイン登録経験者層、それぞれでさらに細かく見ていくと、「.jp」をはじめとした見慣れたドメインほど、全体の平均を超えてドメインに対して「安心感や信頼性」を求めていることがわかった

ドメイン名で信頼感を出すなら、国内事業者がサービスを提供し、登録要件がある「.jp」がおすすめ!

では、もっとも信頼感を獲得する既存TLDが何か。それは「.jp」である。「.jp」は、日本国内に住所がある法人・個人に限り登録が認められている。国内の組織が管理して、国内の事業者がサービス提供しているので安心して利用できるTLDだ。仮に、トラブルに見舞われても日本語のサポートが受けられ、フィッシングサイトなどに悪用されている場合にも迅速に対応している。こうした信頼感は、過去にセキュリティ大手のマカフィー社が発表していたランキングで、「.jp」が二年連続で「世界一安全」という評価となってあらわれている。現在は137万以上の登録数を誇り、下のグラフを見ても一目瞭然で年々着実に増加している。

「.jp」の登録数の総合計を表したグラフ。毎年堅調に登録数が伸びつづけている。2014年7月時点で137万件以上の登録数を誇ることからも、さまざまなユーザーが日本のドメイン名として「.jp」を選んでいることがわかる
出典:JPドメイン名の登録数 「JPドメイン名の登録数(累計)の推移」より(JPRS調べ)
http://jprs.jp/about/stats/domains/index.html

「.jp」には、3種類が存在。組織の区分やサイトの目的にあわせて、最適なJPドメインを選ぼう。

JPドメインには3種類が用意されているのも嬉しい。法人、個人といった組織の区分や、サイトの目的に応じて3種類の中から選ぶことができる。もちろん、そのどれもが「日本国内に住所を持つこと」が登録要件のため、「所在のはっきりした日本のサイト」であることを明確にできるものばかりだ。

汎用JPドメイン名

△△△.jp
対象:法人、個人問わず
特長:複数登録OK、日本語使用OK

「.jp」の持つ信頼感を持ちながら自由度が高い。文字数を少なくして、プロモーションサイトやブランディングサイトなどに活用できる。また、「http://マイナビ.jp/」のように、日本語を使ったわかりやすい、覚えやすいドメイン名にすることも可能。

都道府県型JPドメイン名

△△△.都道府県名.jp
example.tokyo.jp
ドメイン名例.hokkaido.jp など
対象:法人、個人問わず
特長:47都道府県どれでも登録OK、
複数登録OK、日本語使用OK

各地域の観光や公共施設、通信販売(物産品)、イベントなどのサイトに使用すれば、「特定の地域発/向けのWebサイト」というイメージ付けが可能に。2012年11月に新設。「.jp」の信頼性を保ちながら、縁やゆかりのある地域とのつながりをアピールしたい法人、個人ユーザーにおすすめ。

属性型JPドメイン名

△△△.co.jp など
対象:「co.jp」=企業、「or.jp」=各種法人、「ac.jp」=大学 ほか
特長:1組織1ドメイン名

組織の種別ごとにドメインが決まっている。組織とドメイン名が1対1で結びついているので、「co.jp」であれば「日本の企業」だと一目でわかるように、抜群の信頼性を誇る。一部上場企業の約97%が「co.jp」を使用。co.jp、or.jp、ac.jpなどには、組織設立の6カ月前から登録できる(仮登録)制度もある。


※詳しくはこちら▶http://jprs.jp/about/jp-dom/spec

Check01: TLD(トップレベルドメイン)とは何か?

「ドメイン名」とは、URLやメールアドレスの「△△△.jp」や「△△△.com」の箇所を表す。さらに「TLD(トップレベルドメイン)とは、「.jp」や「.com」の箇所を指す。TLDには、「.jp」や「.uk」など国や地域に割り当てられている「ccTLD」と、「.com」や「.net」など分野別の「gTLD」とが存在する。

Check02: JPRS とはどういう会社?

(株)日本レジストリサービス(JPRS)は、ドメイン名の登録管理と、ドメインネームシステム(DNS)の運用を通して、インターネットの基盤を24時間365日支えている会社。日本に割り当てられたTLDである「.jp」の登録管理を行っている。


(株)日本レジストリサービス http://jprs.co.jp/

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