寝台特急「カシオペア」の客車E26系を使用した旅行会社ツアー専用臨時列車が6月から運行されている。6月4~7日の「カシオペアクルーズ」に続き、6月11日から「カシオペア紀行」を運行。「お召塗装」のEF81形81号機に牽引され、上野駅を発車した。

EF81形81号機に牽引された「カシオペア紀行」

寝台特急「カシオペア」は今年3月の運行終了まで、本州内の区間はおもにEF510形が牽引していた。6月からの「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」では機関車が変更となり、6月4日の「カシオペアクルーズ」はEF64形1030号機・EF81形95号機の牽引で上野駅を発車。その後、本州内はおもにEF81形95号機、青函トンネル・道南いさりび鉄道区間はEH800形、札幌駅までの区間はDF200形に牽引されたという。

6月11日の上野発「カシオペア紀行」を牽引したEF81形81号機は、1985(昭和60)年のつくば万博(国際科学技術博覧会)でお召列車を牽引し、後に専用塗装で寝台特急「北斗星」を牽引した実績を持つ。2014年以降、お召列車を牽引した当時の塗装を再現した現在の姿に。ローズピンクの車体となり、前面だけでなく側面にも銀色の帯を採用し、他にも車体の各所に銀色の塗装を施した点が特徴となっている。

「カシオペア紀行」は6月11日に上野発、6月12日に札幌発の列車が運転された

E26系はオール2階建て・全室A個室寝台の12両編成の客車で、1999年7月から2016年3月まで、上野~札幌間の寝台特急「カシオペア」などに使用された。この車両を使用した「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」は、びゅうトラベルサービスなど各旅行会社が企画・実施するツアー専用臨時列車として運転される。両列車ともに、6~8月は青函トンネルを経由し、札幌駅まで運行されるルートが組まれている。