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第6部 コンピュータシステム 3.オペレーティングシステム

重要度 >>> ★★★☆☆

この分野からは幅広く出題されることになるでしょう。特にミドルウェアの位置づけと役割が要注意です。OSが持つネットワーク管理機能やファイル管理機能などが、セキュリティ分野のアクセス管理に関する問題で基礎知識として問われると予想します。

合格への攻略ポイント

■ソフトウェアの分類

ソフトウェアは次のようにシステムソフトウェアと応用ソフトウェアに大別されます。システムソフトウェアは基本ソフトウェアとミドルウェアに区分され、応用ソフトウェアは共通応用ソフトウェア(多くの業務で必要とされる共通的な機能を提供)と個別応用ソフトウェア(特定の業務のみに対応した機能を提供)に区分されます。

ミドルウェアとは、基本ソフトウェアと応用ソフトウェアの中間に位置し、様々なアプリケーションで共通して必要とするデータベース機能や通信機能などを提供します。パソコン用のミドルウェアは主にOSやアプリケーションソフトに同梱されていることが多いため、普段は利用者の目に直接触れることがありません。

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■基本ソフトウェアと応用ソフトウェア

基本ソフトウェア(OS・Operating System)は、機器の制御や入出力の管理、文字入力機能などコンピュータを動作させる上で共通的に必要となる基本機能の実現を担います。また、応用ソフトウェア(アプリケーションソフト)は、文書作成や表計算処理など人間が要求する具体的な業務の種類に合わせて作られたプログラムで、OSが提供する機能を借りてその目的の処理を行います。つまり、OSはアプリケーションを介することで、ユーザーとハードウェアとの仲立ち役となる大変重要な位置づけにあるソフトウェアなのです。

■OSの役割と機能

OSがもつ機能は実に多彩ですが、近年ではインターネットやLANなどのネットワーク環境での異なるOS間の差異を吸収する機能をはじめ、メモリ管理、ファイル管理、セキュリティ管理などの機能が特に重視されています。

機能 内容
タスク管理 複数の処理を同時に実行するため、タスク(プログラム実行時の処理の最小単位)の優先順位を管理する機能
ハードウェアの違いを吸収する機能 メーカや機種ごとに異なるハードウェアの規格や性能の違いを覆い隠し、アプリケーションの互換性を保証する機能
メモリ管理 複数の処理を同時に実行するため、アプリケーションソフトが格納されている主記憶装置の内部を混乱なく管理する機能
仮想記憶(仮想メモリ)機能 主記憶装置の容量不足を補助記憶装置を活用することで補う機能。Windowsではページング方式という
ファイル管理 パソコンで取り扱うプログラムファイルやデータファイルなどを保存・管理する機能
入出力制御 動作させる入出力装置を特定したり、転送するデータの格納先を確保したりするなど、データの入出力を管理する機能
ネットワーク管理 ネットワークで接続されるコンピュータ全体を管理する機能。プロトコルの提供や機器の制御やセキュリティ機能などを提供

本試験出題例

PCのOSに関する記述として、適切なものはどれか。

  •  PCのハードウェアやアプリケーションなどを管理するソフトウェア
  •  Webページを閲覧するためのソフトウェア
  •  電子メールを送受信するためのソフトウェア
  •  文書の作成や編集を行うソフトウェア

【ITパスポート サンプル 問65】


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解答と解説

記述のとおりである。

  •  Webブラウザについての記述である。
  •  電子メールソフトについての記述である。
  •  ワープロソフトについての記述である。

正解