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第5部 基礎理論~アルゴリズムとプログラミング - 2.基本アルゴリズム

重要度 >>> ★★★☆☆

アルゴリズムには様々なものが存在しますが、本項目で紹介している探索と整列アルゴリズムが最も基本となりますので、確実に理解しておくようにしましょう。

合格への攻略ポイント

■アルゴリズムとは

アルゴリズムとは、何らかの問題を解決するための手順や方式、目的の処理を実行するための手続きや解法のことです。仮に「1から1,000までの連続した数値の総和」を求めたいとすると、その計算方法は何通りか考えられるはずです。それら一つひとつがアルゴリズムなのです。そしてアルゴリズムを図で表現したものがフローチャートであり、また、プログラム言語によって表したものがプログラムなのです。アルゴリズムは各人各様なので、これが正しいというものはありません。目的の処理が問題なく実行できればそれで良いのです。ただし、必要以上に複雑なものよりは単純なものの方が読みやすく、もし何らかの間違いが存在している場合でも発見しやすくなるためより良いのは確かです。

■線型探索アルゴリズム

探索アルゴリズムとは、配列中から目的のデータを見つけ出すアルゴリズムです。その最も基本的なものが線型探索(逐次探索)アルゴリズムです。これは、探索の対象となる配列の先頭から順に探索している値と同じデータを調査していく方法です。配列数がn個である場合ならば、最大比較回数はn回(=探索している値と同じデータが存在しなかった場合)、最小比較回数は1回(=たまたま先頭あったデータが探索している値と一致した場合)となります。

本試験出題例

5個のデータ列を次の手順で繰り返して昇順に整列するとき、整列が完了するまでの手順の繰り返し実行回数はいくつか。

[整列前のデータの並び順] 5、1、4、3、2

[手順]
(1) 1番目のデータ>2番目のデータならば、1番目と2番目のデータを入れ替える。
(2) 2番目のデータ>3番目のデータならば、2番目と3番目のデータを入れ替える。
(3) 3番目のデータ>4番目のデータならば、3番目と4番目のデータを入れ替える。
(4) 4番目のデータ>5番目のデータならば、4番目と5番目のデータを入れ替える。
(5) 一度も入れ替えが発生しなかったときは、整列完了とする。入れ替えが発生していたときは、(1)から繰り返す。

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【ITパスポート サンプル問題 問41】


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解答と解説

問題の手順はデータを整列させる場合における交換法と呼ばれるアルゴリズムの説明である。実際に交換法の手順で実行してみると次のようになる。

4回目は一度も入れ替えが発生しないため、解答はエとなる。

正解