【コラム】

FileMaker×PHPで作る、簡単・便利なWebアプリ

116 最新の情報を追い続ける

    富田宏昭  [2011/08/31]

    マイコミジャーナルの読者のみなさまへ。「FileMaker×PHPで作る、簡単・便利なWebアプリ」は今回の第116回をもって終了の運びとなりました。2009年2月18日からこれまで2年間と半年間のご愛読、まことにありがとうございました。

    「FileMaker×PHPで作る、簡単・便利なWebアプリ」の読者のみなさまへ

    本コラム「FileMaker×PHPで作る、簡単・便利なWebアプリ」は2009年2月に第1回が掲載。FileMakerはご存じのとおり、カード型データベースから進化を遂げてきたリレーショナルデータベース。デスクトップアプリケーションではAccessと双璧をなすGUIデータベースアプリケーションではないだろうか。

    エンタープライズ用途でFileMakerを採用している現場は、MySQLやOracleといったSQL系データベースと比較するとまだまだ少数。しかし規模の小さい会社や、部門レベルの業務用途ではその手軽さからFileMakerが長い間愛用されてきた。FileMaker Pro 7がリリースされ、Web公開エンジンが登場。FileMaker Pro単体では実現できなかった機能も、Webアプリケーションへと活躍の場を広げることで、いっそうかゆいところに手がとどくようになった。当時はまだインターネット上には情報が少なく、Web開発者同士での相談やメーリングリストなどを駆使して、FileMakerをどうWebで表現するかを試行錯誤していたことがあったかと思う。

    今日では、FileMakerをWebアプリケーション化するにあたって採用するライブラリの選択肢も増え、さまざまなみちすじでプロジェクトを進めることが可能になってきた。本連載は当初の目的を果たしたと判断し、今回をもって終了する。最後に、これからFileMaker Webアプリを作るにあたって追いかけるべき情報を整理させていただければと思う。

    FX.php

    FX.php

    iViking.orgが2002年にリリースした、FileMakerに実装されているWeb公開機能を抽象化しPHP上から利用するにあたり活用しやすい機能・関数群をひとまとまりにしたライブラリ。Web公開エンジン/XML公開を利用する。本コラム連載開始から終了まで一度もアップデートがされることがなかったが、これはFX.phpがライブラリとしてほぼ習熟しきっているということだろう。オープンソースソフトウェア・拡張性の高さから、FileMaker Webアプリの開発現場で目にすることも多い。本コラムでは第2回から第24回にかけて掲載。

    FileMaker API for PHP

    FileMaker API for PHP

    FileMaker社がFileMaker Pro/Server 9と同時にリリースしたライブラリ。Web公開エンジン/PHP公開を利用する。FX.phpと比較すると仕組み上スピードは落ちるものの、オブジェクト指向での開発が可能な点やFileMaker/Webデベロッパにとって有用な情報を簡単なコードで取得できるなどのメリットも。本コラムでは第25回から第52回までを中心に、第54回から第66回にかけてFX.phpとの比較記事を掲載。

    FMCakeMix

    FMCakeMix

    Beezwax Datatools, Inc.、Alex Gibbons氏が中心となり開発・リリース。おなじみの人気PHPフレームワーク「CakePHP」において、FileMakerをデータソースとして利用可能になる。The MIT License。本コラムでは第53回に特別編としてマルチバイト文字を取り扱うにあたっての注意点と、第73回から第89回にかけて具体的なチュートリアルを掲載。

    INTER-Mediator

    INTER-Mediator

    新居雅行氏が中心となり開発・リリース。PHPでFileMakerのスキーマ情報を定義し、指定の記法を用いてHTMLを作成するだけで簡単にFileMaker Webアプリが実装できる。従来のWebアプリのように、入力→Submitといったフェーズをふまなくともデータのやり取り・保存が行える。FileMakerアプリケーションおなじみの「データ入力 = 即コミット」という意識を持つユーザにも受け入られやすいUIを実現可能だ。JavaScriptフレームワークを一切使用しておらず、DojoやjQueryといったライブラリを利用しても衝突が起きない点も嬉しいところ。利用前に設計思想について触れられている「なぜINTER-Mediatorなのか?」も一読しておきたい。The MIT License。

    その他の情報源

    FileMaker社が公式に解説しているナレッジデータベースとフォーラム。検索の際は、日本語/英語の両サイトをチェックしておいたほうが良い。おかしな動作がおきたときは、まずこれらの過去ログを徹底的に検索してみよう。おなじ壁に当たっていた人たちの傾向や対処法から、きっと解決への糸口が見つかるはずだ。

    Facebookの公式アカウントやtwitterのリストを使った検索も便利な情報源になり得る。開発者同士の情報のやり取りも行え、旬な話題をキャッチしやすい。

    FileMaker Webアプリを開発するにあたり、どれも有用となる情報ばかりだ。いろいろな場所にアンテナを張っておき、柔軟に吸収し自分の力にしていこう。

    以上をもって「FileMaker×PHPで作る、簡単・便利なWebアプリ」を終了とさせていただく。長い間、ご愛読まことにありがとうございました :)

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