Evernoteの大きなメリットの1つに、「どこでも」自分のノートを見返すことができることが挙げられます。スマートフォンを1台持っていれば、PCの前にいる時だけでなくいつでもどこでもEvernoteが使えるというわけです。

しかし、Evernoteのモバイルアプリ(iPhoneアプリ、Androidアプリ)はまだ重く、現在のスマートフォンでは完全にストレスなく動作するとは言い難い状況です。

今回は、そんなモバイル環境でのEvernoteのストレスを少しでも減らす手段として有効な「オフラインノート」の使い方を紹介しましょう。

オフラインノートで読み込み時間を減らす

Evernoteは無料でも十分便利ですが、有料プランに加入すると「オフラインノート」の機能をモバイルで利用することが可能になります。

オフラインノートの設定を行うことで、Evernoteに保存した「ノート」の中身をスマートフォン本体にダウンロードし、ノートの読み込み時間を大きく減らすことができます。

オフラインノートの設定。モバイル版Evernoteでは同期時間の短縮のため通常「ヘッダ」のみ同期され、ノートの中身は本体に保存されない

オフラインノートブックの設定は「ノートブック」ごとに「オン」と「オフ」を設定できます。ただし、すべてのノートをオフラインノートとして保存しようとすると同期の時間が長くなってしまいます。そのため、外出先で使用する可能性がないようなノートブックは「オフ」のままにしておくことをオススメします。

特に第6回で紹介したように、外出先で利用することが明確なノートなどは「外で使う」専用のノートブックを作成しておき、常にオフラインでも確認できるようにしておくと便利です。

無料ユーザーでも利用可能な「お気に入りノート」

「オフラインノート」の恩恵を受ける手段は無料ユーザーにも存在します。それがモバイル版Evernoteのみに存在する「お気に入り」機能です。

「お気に入り」の設定方法。ノート左上にある星印をタップすることで特定のノートだけを「お気に入り」に保存になる。お気に入りノートは、ノートブック一覧の「お気に入り」から、お気に入り設定したノートだけを一覧で閲覧することが可能

一度「お気に入りノート」に設定してしまえば、そのノートの中身は本体に保存され、いつでも素早くノートを開けるようになります。

お気に入りノートはそれぞれ手動で設定する必要はありますが、この方法を利用すれば無料ユーザーのままでも快適に「オフライン」でノートを閲覧できます。

地下などの電波が不安定な場所に行く時、素早く見たいノートが存在する時、目的が明確であればあるほど「オフライン」の設定をしておくことで、快適な「いつでもどこでも使えるEvernote」に近づきます。

五藤隆介(ごとう りゅうすけ)
1980年愛知県生まれ。愛知県在住。
ブログ「goryugo, addicted to Evernote」主宰。「ライフログ」をキーワードにEvernoteにすべてを記録することの試行錯誤とその成果などをブログで公開中。

ブログメディア「シゴタノ! 仕事を楽しくする研究日誌」にも寄稿中。
著書『たった一度の人生を記録しなさい -自分を整理・再発見するライフログ入門-』が好評発売中。

筆者ブログ「goryugo.com」、ツイッターのアカウントは

@goryugo