電子証拠開示は、情報開示請求、社内調査、法規制による開示請求、eディスカバリなどさまざまな理由で請求されるわけですが、このような請求に効率的かつ経済的に対処する方法となると、どの企業も頭を抱えてしまいます。

十分な体制を整えるには、ディスカバリ請求の対象になりそうな情報を保持するポリシーをあらかじめ実装しておく必要があるのですが、今日は、その作業で重視すべきポイントを説明しましょう。

ディスカバリは検索がすべて

開示請求が発生した場合、対象となる情報を見つける手法として使用されるのは、検索です。

ディスカバリでは、検索機能は「オプション」ではなく「必須」機能です。テクノロジが飛躍的に進歩した現在でも、検索はキーワードを指定しなければ始まりません。なぜならば、それが請求で求められる情報を探す唯一の方法だからです。

ディスカバリで求められるのは「開示対象」と「関連性」ですが、この2つは全く異なる意味を持っています。キーワード検索の結果として返されたドキュメントは「開示対象」ですが、請求されている内容との関連性があるとは限りません。一般的に、キーワード検索の結果には関連しないものも多く含まれる傾向があります。

したがって、検索結果として返された情報をチェックし、「関連性」を評価する必要があります。そして、さらに具体的なキーワードを指定することにより、関連性の高い情報に絞り込むことができます。

誰が検索を行うか

開示対象を特定し、関連性の高い情報を見つけるには、検索するしかありません。この作業では、ほとんどの企業においていくつかのジレンマが発生しています。

第1のジレンマは、検索する場所です。一般的に、検索対象となる情報の格納場所を把握しているのはIT部門であり、請求者は把握していません。したがって、IT部門は請求者のニーズをくみ取り、必要な情報が格納されている可能性の高い場所、リポジトリ、サーバを絞り込む必要があります。

IT部門が実行できるのは、依頼を受け、そこからキーワードを割り出し、必要な情報を的確に抽出する検索を行い、開示対象となる情報をすべて見つけ出すことです。そして請求者は、IT部門から検索結果として提示された大量の情報をかき分け、関連性のあるものを識別していきます。関連性のある情報は、開示対象となる情報全体の20%にも達しません。

第2のジレンマは、請求者が探している情報の内容を、IT部門が正確に把握していないという点です。請求者の方が検索すべき内容をよく把握しているので、キーワードを的確に指定して効率的に検索を実行できるはずです。結果として返された情報をすぐに吟味し、何度か調整を行うことで、情報の絞り込みに要する時間も大幅に短縮できるでしょう。ところがここで問題になるのは、請求者はどこを検索すればよいかがわからないという点です。

ジレンマを解消する優れたアプローチ

情報管理システムは、この問題を異なるアプローチで捉え、非常にわかりやすい方法で解決します。

第1に、バラクーダネットワークスが先頃発表したAdvanced Discovery製品を含む情報管理システムは、IT部門ではなく請求者のパラダイムに焦点を合わせています。つまり、請求者自らが検索を簡単に作成し、反復によって対象を絞り込むことができるので、IT部門と何度もやりとりする必要がありません。用語とワークフローも、請求者にとってわかりやすいものが採用されています。つまり、請求者が自分自身で検索を実行できるということです。この方法は効率的であるだけでなく、請求者とIT部門どちらにとってもストレス解消になり、しかも的確な結果の抽出が可能になります。

第2に、Advanced Discoveryのようなソリューションがあれば、データの格納場所を気にする必要がありません。社内のデータストアに関する情報を元に、アーカイブ、ライブメール、ローカル(デスクトップなど)に保存されているドキュメントを検索できます。また、PSTファイルなどコンテナファイル内に格納されている情報の検索も可能です。

「どこを探せばよいか」を気にする必要がないので、請求者はIT部門のサポートがなくても自分で簡単に検索を実行できます。

以上のように、IT部門は情報を検索する「場所」を把握しているのに対して、法務やビジネス部門のユーザは検索する「対象」とキーワードを把握しています。このジレンマを考慮して設計されたのがArchiveOne Advanced Discoveryコンソールであり、革新的なアプローチで問題を解決します。

Advanced Discoveryについて詳しくは

Barracuda ArchiveOne
バラクーダネットワークスは、全社的な情報管理をシンプルにします – 新しいArchiveOneバージョン7.0では、Advanced Discoverアプリケーションで情報管理を拡張
バラクーダネットワークスの情報管理ブログ

※本内容はBarracuda Product Blog 2014年11月25日Taking back control of discoveryを翻訳したものです。

Rich Turner

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』1月8日付の記事の転載です。