ベンチマークのスコアは表とグラフに示す。最右の項目がP10 liteで、P10 PlusとP10の値も参考までに併記した。スコアは3回計測した平均値で、小数点以下は四捨五入している。

AnTuTu Benchmark v6.2.7 P10 Plus P10 P10 lite
総合 135079 131240 59416
3D: 46955 46817 9810
3D[孤立]: 28244 27934 5718
3D[ガーデン]: 18711 18882 4092
UX: 42393 39280 24748
UXデータセキュリティ: 7844 7768 6499
UXデータプログレス: 7160 7191 2995
UX戦略ゲーム: 9264 6761 5077
UX画像処理: 10111 9637 4535
UX I/Oパフォーマンス: 8013 7923 5641
CPU: 34733 34553 19771
CPU算数: 9606 9619 4640
CPU共通のアルゴリズム: 11066 11034 6082
CPUマルチコア: 14061 13900 9050
RAM: 10998 10591 5086
Geekbench 4 CPU P10 Plus P10 P10 lite
Single-Core Score: 1857 1860 902
Crypto Score: 1178 1175 729
integer Score: 1972 1981 1018
Floating Point Score: 1348 1348 650
Memory Score: 2528 2528 1061
Multi-Core Score: 6350 6291 3373
Crypto Score: 6096 6075 2691
integer Score: 8311 8188 4577
Floating Point Score: 5586 5596 3089
Memory Score: 3149 3120 1258

見ての通り、P10やP10 Plusと比較してしまうと、かなり厳しい結果になっている。特に3D描画に関しては、あまり期待しないほうが良いと言わざるを得ない。だが、処理性能を体感するために3種類のゲーム(下記)を試したところ、全体的に及第点をつけられるほどスムーズにプレイできた。

2D RPGの「グランブルーファンタジー」は何の問題もない。P10やP10 Plusとほぼ変わらない快適なプレイが楽しめた。

3Dアクションの「崩壊3rd」も全般的に滑らかで、シーンによってちょっともたつく感じもあったが、ストレスになるほどではない。ある程度CPUに負荷がかかるゲームでも、心配する必要はなさそうだ。熱は本体の上半分にこもったように少し溜まる。

他方、3D MMORPGの「アヴァベルオンライン」では、キャラクターの動きがコマ落ちする現象を初めて確認した。プレイヤーやMobの多いフィールドでは、さすがに処理に余裕がなくなるようだ。とはいえ、プレイを断念するほどの状況ではなく、レイテンシーにシビアな3D FPSでもなければ「気にしない」ことで十分楽しめるに違いない。熱もプレイ中はそれなりに熱くなったが、プレイを終了するとすぐに元に戻った。

意外と言っては失礼だが、シリーズ中最も性能が低いP10 liteでもゲームが快適にプレイできることによって、図らずもP10とP10 Plusにまだまだポテンシャルが残されていることを感じさせられる結果となった。こうした優れた端末の登場で、スマートフォン向けゲームもますます進化していくだろう。。