【レポート】

日本語テキストマインニングの歴史と機械学習が結びつく「TRUE TELLER」 - 野村総合研究所

5月10日から開催されているJapan IT WEEK 春 2017。今年も数多くの最先端技術が披露されるこのイベントの模様をお伝えしよう。"日本語"自然言語処理技術を研究し製品化してきた実績がある「野村総合研究所(NRI)」のブースだ。

「野村総合研究所」ブース

今回ビッグデータ活用展における野村総合研究所の主力展示品は、対話を繰り返すことでAIが自己学習するAIソリューション「TRAINA(トレイナ)」と長年の自然言語処理研究より生まれたテキストデータの分析・解析ツール「TRUE TELLER(トゥルーテラー)」だ。

「TRAINA(トレイナ)」(右側)と「TRUE TELLER(トゥルーテラー)」(左奥)

NRIの「TRUE TELLER」公式ページ

その国の言語はその国の文化が凝縮されている。方言もあれば、世代による変化もある。日本語は漢字に加え、助詞や助動詞が複雑に絡み合う。曖昧に採られることも多いが、その組み立てから得られる機微はなかなか広そうだ。野村総合研究所は、テキストマイニングを活動領域とする独自開発の製品「TRUE TELLER」を2001年にリリースしている。

構文や日本語を解析し、ビジネスに生かせる知見を特徴として紡ぎ出す。アンケート結果やマーケティング調査やコールセンター、お客様窓口、社内の報告書分析と製品開発や課題を抽出する。エンジンの改良やAPI化など、特許分析など専門的な分野へのソリューション展開も図っている。ビッグデータ活用展では、これらソリューションが展示されていた。

「TRUE TELLER テキストマイニング」。掲示板などのソーシャル情報を分析して意味を把握しマーケティングに活用する

TRUE TELLERを活用した「TRUE TELLER VOICEダイジェスト」は音声認識を通して対話要約や対話ナレッジ抽出も可能になっており、コールセンターなどではダイレクトにCRMなどへの入力負荷を軽減できるほか、成約率を高めるトークスクリプトも構築できる。的を射た解析は業務効率にも役立つ。社内のポータルサイトで一括して業務手順やフローなどの悩みを解決できれば、無駄な手続きへの応答も減る。本来向かうべき業務に向かう時間が大幅に増えることは間違いない。

「TRUE TELLER VOICEダイジェスト」。コールセンターで顧客とオペレーターの声を認識してメモを作成することが可能だ

「TRUE TELLER FAQナレッジ」のソリューションは、目的のFAQにたどり着けない、FAQの追加・修正が困難、FAQの表現がバラバラでわかりにくいなど企業が抱えるナレッジの問題の解決にも貢献する。急激に複雑化した組織などではこの手の問題が絶えないため残業の削減にも一役買うだろう。

「TRUE TELLER FAQナレッジ」。オペレーターが正しく答えられるようにサポートする

また、野村総合研究所は昨年6月に窓口業務の高度化を支援するAI型ソリューション「TRAINA(トレイナ)」を発表している。TRAINAは、TRUE TELLERでの自然言語処理技術を機械学習や深層学習といったAIの技術により精度を高めていく仕組みを提供できる。既存システムのナレッジから利用者の目的や意図を絞り込むための質問も投げかける自然な対話が、利用者にニーズに的確な回答を導くとともに、精度を高めたデータによる自動学習が期待できそうだ。

同社の担当者は、「私達は自然言語処理技術の研究から業務をどのように変えていくかについての研究に力を入れてきたので、AI技術も言語に係ったものにこだわっていきたい」と自然言語技術に対する意気込みを語った。

「TRAINA(トレイナ)」。ボットのように自動対話も可能。オペレーターをナビゲートできる



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