【レポート】

レッドハットの新年度事業戦略、OSSでデジタルトランスフォーメーションを

レッドハット 代表取締役社長 望月弘一氏

レッドハットは4月20日、新年度の事業戦略説明会を開催し、代表取締役社長の望月弘一氏が、2017年度の業績報告、2018年度のパートナー、製品・ソリューション、サービスに関する戦略について説明した。

新ソリューションが好調だった2017年度

初めに、望月氏は2017年度のグローバルの業績を紹介した。売上は前年度比18%増の24億1200万ドルで、アプリケーション開発・新興テクノロジー製品の伸び率が前年比36%、インフラ関連製品の伸び率が15%と、同氏はLinux以外の製品の伸びが著しいことを示した。日本の業績もグローバルにほぼ並ぶという。

2017年度の特徴としては、100万ドルを超える取引が110件と大型案件が増加したことがある挙げられた。

望月氏は、国内ビジネスの2017年度のハイライトとして、「新ソリューションの展開」「新たなデジタルトランスフォーメーションの事例の公開」「パートナービジネスの強化」「ビジネス領域の拡大」を紹介した。

同社は、Linux以外の新ソリューションとして、ITオートメーション製品「Ansible Tower」、API管理製品「Red Hat 3scale API Management Platform」の提供を開始したが、いずれも好調だという。また、OpenStackの5年サポートの提供も始めたが、企業からはOpenStackを安心して使えるになったとしている。

また、パートナービジネスについては、昨年12月に発表された、長年競合関係にあったマイクロソフトとの提携が記憶に新しい。これにより、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を基盤としたオープンソース・ソフトウェアの導入・展開を促進する統合パートナープログラム「Red Hat on Azure Partner Network」が開始された。

望月氏によると、マイクロソフトとの協業は開始以来、毎月倍増しており、「うまくいっている」という。

2017年度のハイライト

2018年度はオープンソースで顧客のDXの推進をサポート

2018年度においては、オープンソースを活用したデジタルトランスフォーメーションにより、顧客のイノベーションに貢献することを目指す。

同社は、デジタルトランスフォーメーションにより成長するためのファクターとして、「新しいアイデアの早期実現」「次世代のIT環境」「継続的なサービス改善」を掲げており、2018年度はこれを実践していく。

具体的には、「新しいアイデアの早期実現」に向けては「アプリケーションの高度化」、「次世代のIT環境」に向けては「クラウド&コンテナ活用の促進」、「継続的なサービス改善」に向けては「DevOps/ITオートメーションの実現」を推進する。

「アプリケーションの高度化」については「Red Hat JBoss on OpenShift」と「Red Hat 3scale API Management Platform」、「クラウド&コンテナ活用の促進」については「Red Hat OpenShift Container Platform」と「Red Hat OpenStack Platform」、「DevOps/ITオートメーションの実現」については「DevOpsディスカバリーセッション」「Ansible Tower」を活用する。

2018年度の重点ビジネス領域

2018年度の注力製品とソリューション

「アプリケーションの高度化」の実現に向けては、「アプリケーションのモダナイズとマイクロサービスの実現」「顧客のAPIビジネスへの貢献」「IoT、リアルタイム分析への価値提供」に取り組む。

「アプリケーションの高度化」の実現に向けた具体策

「クラウド&コンテナ活用の促進」に向けては、「クラウドビジネスの拡大」「コンテナ基盤の普及」「Private Cloud as a Service」に取り組む。Private Cloud as a Serviceは、プライベートクラウドをパートナーのマネージドサービスとして提供するもので、昨年末に発表された。

望月氏によると、Private Cloud as a Serviceは初期投資を抑えながら、利用ベースの料金体系でプライベートクラウドを利用したいという企業のニーズにこたえるものだという。

「クラウド&コンテナ活用の促進」に向けた具体策

説明会には、Private Cloud as a Serviceを提供するパートナーとして、日本アイ・ビー・エム、アクティス、インターネット・イニシアティブ、NECから担当者が参加した。今年3月、米IBMとの協業が発表、これによりIBMはRed Hat認定クラウド&サービスプロバイダーになり、IBM Private Cloud上でRed Hat OpenStack PlatformとRed Hat Ceph Storageの提供が開始されている。

「DevOps/ITオートメーションの実現」に向けては、「DevOpsディスカバリーセッション、DevOpsから次世代IT環境の活用を促進」と「ITオートメーションディスカバリーセッション、IT基盤運用の無駄の発見と自動化による効率化の促進」に取り組む。

「DevOps/ITオートメーションの実現」に向けた具体策



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