Twitter Japanは3月14日、同社の2017年度の事業戦略に関する記者説明会を開催。この中で、広告事業担当本部長の味澤将宏氏は、2017年度は、アクティブユーザーの獲得と動画広告プラットフォームに注力し、投資を行っていくと語った。
Twitter Japan 執行役員 広告事業担当本部長 兼 日本・アジア地域事業開発担当本部長 味澤将宏氏は、同社のビジネス状況について、「日本は非常に好調で、4000万人のアクティブユーザーがおり、日本オフィスの設立から5年間で約6倍になった。広告の売り上げも米国以外では日本が一番多く、米国本社の投資意欲も強い。今後は、圧倒的なユーザー獲得および動画広告市場を大きくしていくための投資を行っていく」と語った。
ユーザー獲得については、3月末から日本初のブランドキャンペーンを展開するという。どういったユーザーを獲得していくかについて味澤氏は明言を避けたが、普段つぶやくことはせず、ツイッターを情報源として活用するようなLightユーザーをターゲットにしていくようだ。
一方の動画については、マス規模リーチの動画広告商品を拡充していくという。
同氏は「マス的にコミュニケーションをとっていくことで、われわれのプラットフォームを理解してもらいたい」と語った。
同社の動画プラットフォームとして、現在、広告の主力になっているのは「プロモビデオ」だが、今後はライブ配信を増やしていくという。すでに米国ではライブ配信がかなりの売り上げ比率を占めているという。
日本においては昨年、米国大統領戦のリベートのライブ映像を配信したほか、今年の1月には、NFLのライブ配信を行った。また、YouTuber向けのイベントU-FESをライブ配信も実施している。
さらに、3月には選抜高校野球のライブ配信を予定している。そして今後はスポーツ、エンターテインメント、ニュースの3つを中心にライブ配信を強化していくという。
同社では、ライブ配信とプリロールで広告で入れることが可能な商品「Amplify」をセットで販売していくことで広告利用を促進していく考えだ。
味澤氏は動画のライブ配信ついて、「テレビを観ながらツイートするだけでなく、ライブ動画を観ながらツイートしてもらうことを考えている。動画については、自分達の特性を活かした動画広告でなければならない」と語った。
同氏が語るツイッターの特性とは、リアルタイム性だ。ツイッターは他のSNSと比べ、リアルタイムでつぶやかれるというスピード感が特徴だ。同社では、この特徴を活かすため、ライブ映像を配信し、リアルタイムで会話が活性化・拡散されることを狙っている。そして、今後はその特徴を活かした広告商品を開発していくという。
その1つが、1月にローンチした「プロモライブビデオ」で、この商品は広告主主催のイベントの動画配信が可能で、拡散させることができる商品だ。
また、Twitter Japan シニア プロダクトマーケティング マネージャー 犬飼裕一氏は、動画広告商品として「ファーストビュー」を紹介。「ファーストビュー」は1日1社限定の24時間の動画広告。犬飼氏は「ツイッターは朝使うことが多く、ファーストビューはユーザーが一番早くアクセスする情報のため、その日のうちに拡散でき、心理的効果も高い」とアピールした。
そして同社は、ライブ配信前に「プロモビデオ」で予告ビデオで関心を集め、イベントは「プロモライブビデオ」でライブ配信。イベント後は録画素材で「プロモビデオ」活用することをもっとも効率の良い方法として紹介した。