2月10日に15周年を迎えるカードゲーム「デュエル・マスターズ」の戦略発表会が10日、秋葉原UDXシアターにて開催。当日は、2017年度の新商品情報に加え、新作アニメの声優・小林由美子、佐藤せつじ、豊永利行らを招いてのトークショーなども行われた。

左から佐藤せつじ、小林由美子、豊永利行

戦略発表会で最初に登壇したタカラトミーのカード企画部 部長・佐戸憲一氏は、2014年は人気が低迷気味であったが、開発チームや関係者一丸となり、反省と戦略の練り直しを行った結果、2016年は好調に転じたことをアピールし、「好調と『デュエル・マスターズ』15周年を迎えられ、売り場と遊び場があるのは、皆さんのおかげです」とファンや関係者への感謝の言葉を述べた。

続くタカラトミーのカード企画部「デュエル・マスターズ」マーケティング担当・尾形俊幸氏からは、2017年度マーケティングプランについての説明が行われた。約13年『デュエル・マスターズ』を担当している尾形氏は、2016年の全国大会(予選参加者15万人、エリア戦選出者4,500人)を目の当たりにし、「右肩上がりの人気で小学生No.1カードゲームとなりましたが、まだまだ中腹。もっと多くの小学生男児に遊んでもらい、子どもから大人まで長く親しまれ、愛される『デュエル・マスターズ』でありたい」と作品への熱い想いを語った。

さらに尾形氏は、2017年度は"原点回帰"をテーマに、10年・20年先も安心して遊べるゲームにするべく、新シリーズ名を「デュエル・マスターズ」とし、新たな施策として「原作マンガ&アニメ」「商品」「イベント」のリニューアルを打ち出すことを宣言した。

次に、小学館 コロコロコミック編集部 プロジェクトリーダー・西手成人氏が登壇し、マンガとアニメのタイトルが「デュエル・マスターズ」であることを発表。まず、マンガ「デュエル・マスターズ」では、新たな主人公"切札ジョー"(小学4年生・前作の主人公"切札勝太"と"るる"の息子)を迎え、小学生の等身大の日常が描かれていくという。また、これまではカードの中の世界は登場しなかったが、今回はクリーチャーワールドで冒険が繰り広げられるのも大きなポイントだ。

さらにジョーは、デッキケース"デッキー"に落書きを食べさせることで新たなカードを作り出す能力を備えており、どの文明にも属さない新文明「ジョーカーズ」を駆使してライバル達と戦っていくようだ。西手氏は「2年間、原作者・松本先生と温めてきた企画。ギャグあり、笑いあり、涙ありの、最初から最後まで楽しめるマンガを作っていきたい」と自信を覗かせた。

ウィザーズ オブ ザ コーストの日本オフィス代表・真木孝一郎氏からは、新商品の説明が行われた。真木氏は「カードを生み出す破格の能力を持つジョー君にふさわしい商品にするには、カードにも何かしらの仕掛けが必要」とし、新要素を発表。まず、「レジェンドカード」の名称を「マスターカード」に変更し、従来よりもド派手な金箔押し黄金フレームという豪華仕様となる。また、マスターカードだけが持つ新能力"マスターWブレイク"や、原作マンガ・アニメの主人公の切札カード「ジョーリー・ザ・ジョニー」となることも明かされたが、詳細は後日発表となるようだ。

さらに、SRにもシークレット版の登場や、カードデザインの変更、1BOXの封入率が「レジェンドカード2枚、スーパーレア3枚、ベリーレア7枚、レア18枚」に変更されるなど、続々とサプライズの発表があった。また、「デュエル・マスターズ」の象徴とも言うべき能力「シールド・トリガー」も、「スーパー・シールド・トリガー」に生まれ変わると紹介されたが、残念ながらこちらも詳細は明かされなかった。

気になる新シリーズ商品第一弾は、3月25日に「新1弾 ジョーカーズ参上!!」(150円/税別)のほか、2種のスターターデッキ「DMSD-01 ジョーのジョーカーズ」「DMSD-02 キラのラビリンス」(各900円/税別)を、全国の玩具専門店、カードショップ等にて発売される。

そして、イベントも新店頭大会「デュエマフェス」に生まれ変わり、グランプリやチャンピオンシップの拡大実施、「デュエル・マスターズ」初のランキング制を導入するなど、新展開が予定されている。そのほか、『コロコロコミック』40周年とのコラボ企画も発表。コロコロキャラによるデュエマデッキや、12カ月連続プロモカードが付録になるなどのサプライズも飛び出した。

イベント後半には、2017年4月より放送を開始する新作アニメ「デュエル・マスターズ」の主人公・切札ジョー役の小林由美子、デッキー役の佐藤せつじ、ジョーの親友・キラ役の豊永利行、小学館集英社プロダクション クロスメディア事業部 プロデューサー・長谷川友紀氏を交えてのトークショーが行われた。

ネタバレを避けるため、詳細は明かされなかったものの、小林は「ジョーは本当に個性が強く、毎週暴れ馬に乗るつもりで演じています。るるちゃんの教育のおかげで純粋で素直。少年らしい少年」、佐藤は「通常は執事タイプだが、ジョー君に翻弄されて結構あらぶります。ここでは言えませんが特別な能力も……」、豊永は「前シリーズ後半でも登場しますが、再びジョー君と出会います。いわゆるジョー君の兄貴分的な存在」と役どころを説明した。

「スタッフもキャストも"デュエマ愛"が凄い。せつじさんなんて、お手製のデュエマバックを持ってきたり。とにかくアニメもゲームも盛り上がっています」と、興奮気味に"デュエマ熱"を爆発させた小林。イベントの最後には、新アニメの決めゼリフ『ジョー!』『デッキー!』というコール&レスポンスで会場を盛り上げ、イベントは終了した。

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