2016年6月1日に、自身12枚目のシングルとなる「Ready Smile!!」をリリースする声優アイドルユニットのi☆Ris。今回は、メンバー全員がメインキャストとして出演しているTVアニメ『プリパラ』7曲めのオープニングテーマでもある「Ready Smile!!」についてインタビューを実施。そして、11月25日に日本武道館で開催される「i☆Ris 4th Anniversary LIVE」への想いに迫った。
集大成の「Ready Smile!!」
山北早紀(やまきたさき)。1991年2月28日生。81プロデュース所属。ニックネーム:さきさま。主な出演は『プリパラ』東堂シオン役、『ハンツー×トラッシュ』速水真紀役、 『俺タワー -Over Legend Endless Tower-』クローラクレーン、ラジオペンチ、トラックミキサー、タイヤローラー役など |
――「Ready Smile!!」はi☆Risのみなさんが出演中のTVアニメ『プリパラ』の新オープニング曲。『プリパラ』主題歌を担当するのはこれで7曲めですね。
茜屋 「Ready Smile!!」は、これまで歌ってきた『プリパラ』主題歌とは少し違う、新しい曲調ですね。『プリパラ』は4月から3rdシーズン「神アイドル編」がスタートしています。主人公の(真中)らぁらちゃんたちが、以前から目標としてきた神アイドルを目指していくというストーリーで、なんとなくクライマックス感を感じさせますよね。「Ready Smile!!」の歌詞とメロディーも、明るい曲調なんですけど、間奏のあたりで泣きそうになってしまいます。あ、今までと違うところとしては、歌詞に「落ち込む」とか弱気なワードが入っていないんですよ。
山北 うん、これまでの『プリパラ』曲はみんな明るい曲調なんですけど、「Ready Smile!!」は、よりいっそう輝いています。神々しいくらい。間奏の部分でもi☆Risのメンバーが2人ずつのペアに分かれて、それぞれ見せ場があるんですけど、そこもショーっぽくなっていて、まさにショータイムって感じですね。あと、デモ曲を聴いたときに、これは当たり曲だなと思いました。i☆Risの曲って、聴きこんでいくことでだんだんと良さがわかっていく、いわゆる「スルメ曲」が多かったんです。でも、「Ready Smile!!」は聴いてすぐに、沸ける! って。アイドル好きの方にも、アニソン好きの方にも、どちらにも刺さるメロディーラインと歌詞に仕上がっています。
芹澤優(せりざわゆう)。1994年12月3日生。81プロデュース所属。ニックネーム:ゆう。主な出演は『プリパラ』南みれぃ役、『双星の陰陽師』音海繭良役、『実は私は』白神葉子役、『プリティーリズム・レインボーライブ』福原あん役など |
芹澤 歌詞の一つひとつ、どこを取っても突き刺さるものが多いですね。それは私たちが『プリパラ』で3年間演じてきたからというのも大きいと思います。特にラスサビ前の「終わらない旅の向こうへ」という歌詞。『プリパラ』というアニメがずっと続いていくかはわからないですけど、たとえ放送が終わったとしてもらぁらちゃんやみれぃのお話はずっと続いていくと思います。私たちも『プリパラ』の声を担当することが終わったとしても、i☆Risとしては続いていきます。そして、「Ready Smile!!」はその向こう側を感じられるような、ワクワクする曲になっています。
若井 先日、『プリパラ』第100話のアフレコを終えたのですが、とうとう100話を迎えることができたんだなって感慨深かったです。「終わらない旅の向こうへ」という歌詞が示すとおり、『プリパラ』は続いていってほしい、永遠にあってほしいな。
久保田 すっごいわかる! 「終わらない旅の向こうへ」には、夢に向かって進んでほしいという気持ちが込められている気がします。私たちが小さいころにアニメを見て、こうやってアニメのお仕事に就いたように、『プリパラ』を見て、将来「アイドルになりたい」とか「アニメのお仕事をやってみたい」と思ってくれる子どもたちもいると思います。だから、『プリパラ』を見ている子どもたちも、「躊躇わずにギュっと踏み出しちゃえ」って思いますね。
茜屋日海夏(あかねやひみか)。1994年7月16日。81プロデュース所属。ニックネーム:ひみ。主な出演は『プリパラ』真中らぁら役、『ReLIFE』玉来ほのか役、『Dance with Devils』立華リツカ役など |
澁谷 間奏前に「君の笑顔が叶いますように」という歌詞がありますけど、そのとおりだなと思います。アイドルをやっているからこそ、みんなが笑顔になれるような存在でありたい、みんなに夢や希望を与えたいと思っています。だからこそ、「Ready Smile!!」はi☆Risや『プリパラ』にとっても重要な曲、そして集大成なのかなと感じました。
――『プリパラ』3rdシーズン最初の曲ですけど、神アイドルという物語のクライマックスに向かっていくスタートダッシュのような曲ですよね。MVについてはいかがでしょうか。
澁谷 7月9日に、「i☆Ris結成4周年イベント」を山梨県の河口湖ステラシアターで開催するんですけど、今回のMVも同じ会場で撮影しました。ファンのみんなよりもひと足先にステージを見て、ここでやるのかーって思いましたね。きっと、MVで見るのとライブで見るのでは違う印象を抱くんだろうなって。なので、今のうちに「Ready Smile!!」のMVを擦り切れるほど見てほしいですね。
久保田 ライブに行くだけで聖地巡礼できるみたいな。楽しそうですよね。
芹澤 MVはライブシーンと顔アップのショットだけで構成されているんですけど、これは6thシングルの「Make it!」以来なんです。なので、あのころより成長していると感じ取っていただけるのではないかな!
山北 セットもゴージャスになってるしね。「Make it!」は『プリパラ』最初のオープニング曲で、このころは『プリパラ』のキャラクターもアイドル始めたてだったけど、今はi☆Ris含めてパワーアップしたぞ、っていうのがわかると思います。
芹澤 あと、i☆RisのMVはずっと福居英晃監督が担当してくださっていて、いつも温かい雰囲気で作っているんですよ。
澁谷 毎回MVの撮影をするときは現場の雰囲気が良いよね。カメラテストの時に、私たちの代わりに男性スタッフ2人が立って踊ったり(笑)。私たちが踊っている時も、同じ振りをしてくれることもあって、和みますね。
山北 ご飯も美味しかった!
茜屋 山梨県ならではの食べ物を姉妹のおばあちゃんが作ってくれてね。ほうとうが美味しくて完食しちゃった。芯から温まったな~。
山北 うん。緑が多くて空気も綺麗だし、心も体もリフレッシュして戻ってきました。
絆を再認識する「trust」と、レコーディングでの息もバッチリな「Garnet」
――「trust」については。
澁谷 毎回インタビューで言っていますけど、(若井)ゆうきの「We can believe」って歌い方が好き。
久保田 ずっと言ってるよね(笑)。
澁谷 やっぱりi☆Risの歌はゆうきがキーパーソンというか、すべてを引っ張ってくれていて、安心感があるんです。下積みも長いから歌に説得力を感じるんですよ。尊敬!
若井 ありがとう。毎回言ってくれてうれしい。この曲に助けられることはたくさんありそうだなって私も思います。
澁谷 「trust」は気付かされる曲ですね。すごい刺さるし、悔しくなる。あらためて感じないといけないみんなの努力や、自分にあってみんなにはないもの、みんなにあって自分にはないもの、それを今一度考えないといけないと思いました。i☆Risは6人だからこそ出来ることがあって、6人だからこそここまで来れました。i☆Risがあるからソロでもがんばることができた。それは長くやっていると当たり前になってしまうと思うんですけど、それを当たり前と思わないで、しっかりお互いを意識していきたいです。そういったそれぞれの想いを感じながら歌えればいいなと思いますね。
――「Garnet」はいかがでしょう。
茜屋 大好きな曲です。私は思っていることをストレートに表現するよりも、比喩を使っていくような歌詞が大好きなので、ドストライクでしたね。仮歌を聴いた段階ですごい情景が浮かんできて、レコーディングの時に、振り付けをしながら歌っていたんですよ。イントロ部分に、昔のモーニング娘。さんとか、℃-uteさんみたいなハロプロっぽさを感じて、こういう曲を歌いたかったんだ―って。そして、サビのところで一気に解放される感じがいいですよね。恋愛の曲なんですけど、自分にも当てはまる部分が多いなって思いながら歌いました。
若井 この曲のレコーディングは私が最初だったんですけど、自分のなかでは中森明菜さんとか工藤静香さんの曲みたいな、雨が降っているシーンや、薄汚れた裏路地で消えかかった看板のネオンがパチンパチンって点滅しているようなシーンをイメージして歌いました。最終的に完成したものを聴いたら、みんなもそういう歌い方をしていたんですよ。みんないいねえ! って(笑)。うれしかったー。
芹澤 私はゆうきちゃんの次に歌ったんですけど、ゆうきちゃんの歌い方を聴いて、すごい濃ゆく来たなーって。なので流れを受けていきました。
若井 ねちっこくねちっこくいったからね。
久保田 私も似たようなイメージを持ってレコーディングに挑みました。私のレコーディングは最後だったんですけど、みんなの歌い方を聴いたら、同じ考えだったなって。
山北 こういう内側からジワジワ来る曲は大好きですね。でも、私は逆に平常心で歌いました。こういう曲はもっと歌っていきたいですよね、i☆Risも全員大人になったということで。