【レポート】

ドコモの新プラン「フリーコース」のメリットを考える - 得するユーザーは存在するのか

NTTドコモは14日、既報通り新しい料金プランとして定期契約の解約金が不要な「フリーコース」を発表した。これまで解約やMNPの妨げになると不評だった解約金がいらなくなる一方で、長期利用時の割引も受けられなくなる。いったいどんなユーザーにとってお得になるプランなのだろうか?

ドコモは14日、新料金プラン「フリーコース」と「ずっとドコモ割コース」を発表した

2年縛り「なし」に新たな選択肢

「フリーコース」と「ずっとドコモ割コース」は、現在ドコモに加入しているユーザーが、契約24カ月後から選択できるようになるプランだ。新規契約時には従来通り、カケホーダイやデータセットに加入する必要がある。カケホーダイ/カケホーダイライトでは、すでに2年縛りがない代わりに月額料金が1,500円高くなる「定期契約なし」のコースを選択できるが、こちらのコースを選んでいる場合はずっと解約金は不要なので、フリーコースを選ぶ必要はないということになる。この点、解約金を払わなくていいプランが2通りあることになってしまうのだが、1,500円高い定期契約なしコースはユーザーが非常に少ないこともあり、ほとんどのケースで気にしなくてもいい、という判断のようだ(一応、新規契約時にも選択できるというメリットはある)。

フリーコースの特徴は、前述した「定期契約なし」のコースよりも基本料金が1,500円安くなるのにも関わらず、契約後25・26カ月目の解約月以外で解約しても、9,500円の解約金が不要な点だ。これまで2年使ってきたが、そろそろMVNOやほかのキャリアに変えてみたい。だが解約月のタイミングを逃してしまって、またなんとなく2年間使い続ける(そもそも定期契約はそれが狙いなのだが)といったことがなくなり、いつでも自分の意思で解約できるというのはストレスがなくていい。

また、フリーコースは端末料金の割賦購入や月々サポートといった、通常のコースが利用できるものはほとんどがそのまま利用できる。強いて言えば、解約時期が自由になるため、割賦金で購入している場合は解約時に一括で残金を支払うことになるのを忘れないようにしなければならない、というくらいだろうか。

実はお得になるユーザーはいない?

自由度が高いフリーコースだが、実際に選択する価値があるユーザーはどの程度いるだろうか。適用されるのは最低でも2年間使い続けたユーザーとなるが、このユーザーは「ずっとドコモ割コース」を選択すれば、2年後からは月々100円から2,500円の割引(データSパック以外)と、更新時に3,000ポイントの限定dポイントを取得できる。特にドコモは長期利用ユーザーを優遇しているため、古参ユーザーはよほど回線事情等が問題にならない限り、あえて他キャリアを選ぶメリットが薄くなる(MVNOほど料金に差があれば別だが)。

長期利用者を優遇する「ずっとドコモ割コース」

となると、フリーコースが想定しているユーザーは「利用が2年未満で、ドコモに対する愛着がなく、dポイントも積極的に貯めていない、MNPを検討中のユーザー」となるだろうか。かなりニッチだし、出て行く可能性が高いユーザーにわざわざ出て行きやすくするというのもおかしな話だ。

結局のところ、ドコモとしては引き続き長期間契約し続けてもらうことが利益につながるわけで、出て行きやすくしてメリットになることなど一つもない。しかし総務省からせっつかれていることもあり、ユーザーの利便性のためというよりは、総務省のタスクフォースによる提言に対応するためだけに生み出された、そんな印象も強い料金プランだ。結局はこれで得をするユーザーそのものが存在しないのかもしれない。

ただし、上記の条件に当てはまるユーザーであれば、6月以降の契約更新月に、とりあえずフリーコースを選択しておくというのも一つの手だ。いつか行うMNPのタイミングを自由に選択できるメリットと、解約時のコストダウンを考えれば、決して悪くないコースだと言えるだろう。

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