【レポート】

モバイルで一歩リードするためのデジタルマーケティング戦略とは?(後編)

 

モバイルデバイスの普及は、マーケターに対し、デバイスを持ち歩く個人についてWebとは異なるエンゲージメントの機会をもたらそうとしている。

前編では、モバイルエンゲージメント獲得においてカギとなるのがモバイルアプリであり、モバイルアプリをダウンロードするところからユーザーとの関係が始まることを説明した。

後編となる今回は、デジタルマーケティング環境にモバイルを統合し、一貫性のある顧客エクスペリエンスを提供することを前提に、B2C企業のマーケターが留意するべきポイント、モバイルテクノロジーの活用術についてお伝えしよう。

モバイルエンゲージメントのゴール

B2Cブランドのマネジメントに従事するマーケターにとって、モバイルデバイスは消費者といつでもどこでもつながることができる夢のような存在である。スマートフォンに最適化されたモバイルアプリは、ブランドと消費者をつなぐチャネルの役割を果たす。マーケターとしては、モバイルアプリをできるだけ多くの人にダウンロードしてもらいたいと考える。そのため、ダウンロード数はマーケターにとっては重要なKPI(Key Performance Indicators)の1つととして重視される。

しかし、モバイルアプリのライフサイクル全体を通して見ると、ダウンロード数の累計には、積極的にアプリを利用するユーザーだけでなく、ダウンロードしただけのユーザー数も含まれてしまう。したがって、エンゲージメントの獲得のみにフォーカスしたダウンロード至上主義は意味がなく、ダウンロードしてもらった後、獲得したユーザーにどれだけアプリを使ってもらうか、どれだけアプリで意味のあるコンテンツを提供するかにフォーカスするほうがマーケターにとってははるかに重要というわけだ。

モバイルエンゲージメントで特に重要な状況(コンテクスト)の理解

モバイルの場合、ユーザーは常に動いているため、ユーザーの属性やモバイルアプリ利用時の行動履歴のほか、ユーザーのいる場所や時間帯といった状況(コンテクスト)も考慮して、適切なコンテンツをリアルタイムで提供することが求められる。

さらに、モバイルだけでなく、Webサイトやメールといった他のチャネルでの行動履歴も統合させ、ユーザーにとって整合性のある顧客エクスペリエンスを提供しなくてはならない。その意味で、モバイルアプリでの顧客の行動データの把握は、Webサイトやメールといった他のデジタルチャネルにおけるユーザーの行動データを補完するものになる。

ユーザーがコンテンツを受け取る時の状況(コンテクスト)や行動の前後関係を判断し、コンテンツを提供することは、いわば、これまで点でとらえていた顧客を線に展開して理解するようなものだ。それも、Webやメールも含めたデジタルチャネル横断型での顧客の理解である。マーケターにとっては大きな挑戦になるが、顧客エクスペリエンスを最適化し、エンゲージメントを維持するためには必須の取り組みになる。

消費者理解のトリガーとしてのロケーショントラッキング

消費者に対して整合性のある顧客エクスペリエンスを提供するには、位置情報をトリガーに、SMS、プッシュ通知、テキストメッセージングなどのテクノロジーを用いて、モバイルアプリユーザーに行動を促すことが効果的である。

現在、大抵のスマートフォンにはGPS機能が搭載されている。そのため、ユーザーが、モバイルアプリのパブリッシャーである企業にロケーショントラッキングを許可すれば、企業はロケーションデータを基に、消費者が「どこに行こうとしているのか」「いつ行くのか」「どのぐらい滞在するか」を大まかに判断することができる。

さらに、特定の場所を訪れる頻度や、そのアプリでよく利用している機能といった行動データを加味して消費者の嗜好や関心を理解できれば、一人一人の消費者に対して最適なキャンペーンを展開できるようになる。

ロケーションデータを用いた消費者へのキャンペーンとして、最も人気が高いのがクーポンの発行である。例えば、ある男性が特定の飲食店チェーンに頻繁に訪れるリピーターであるとしよう。その男性が店舗のある地域の駅に降り立ったら、ドリンク1杯無料クーポンを発行するといった利用ケースが考えられる。

また最近では、GPSでは誤差が問題となる建物の中のような、比較的狭いエリア内でのロケーションデータの取得に優れたビーコンにも注目が集まっている。ある女性が買い物のためにデパートに来店する。その女性にはお目当てのブランドがあり、あらかじめPCで商品の下見をしていることがわかっていたとする。ビーコンはm単位での近接検知に優れているため、スマートフォンを持ったその女性がブランドの店舗に近づいたことがわかると、女性の好む商品情報を提供することができる。さらに、ショッピングカードに入れたままで、決済が済んでいない商品があった場合は、購入の背中を押すような割引クーポンを発行するといった働きかけも可能だ。

このように、ロケーショントラッキングは、ブランドがパーソナライズされたコンテンツの提供に必要とされる意思決定の材料をマーケターに与えてくれる。獲得したエンゲージメントを維持し、アプリユーザーとの関係を深めていくには、ユーザーが必要としているコンテンツを、ユーザーがいる場所に配慮して、リアルタイムに提供しなくてはならない。



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