まさに"ウェアラブル"なセンサー付き肌着
ウェアラブル端末のなかでも、活動量計など生体情報を取得するのが主目的の製品は腕時計型が多かった。肌着で有名なグンゼブースでは、文字通り"ウェアラブル"な衣料型ウェアラブルシステムを展示していた。
グンゼの衣料型ウェアラブルシステムでは、姿勢のチェック、活動量や心拍数、消費カロリーなどを計測できる。姿勢のチェックとは、猫背になっていることを知らせるものだ。計測データはスマートフォンに送信される。
使用されているのは、やわらかくてフィットしやすいニット繊維に導電性を持たせた素材だ。この素材は単純に配線として使用されているだけではない。伸ばしたときに抵抗値が変化するものと、変わらないものの2タイプが開発されており、抵抗値が変化する繊維はセンサーになるのだ。今回の衣料型ウェアラブルシステムでは、伸ばしたときに抵抗値が変化する導電性ニット繊維を背中の部分に使用しており、繊維が伸びたときに猫背になったと検知する仕組みだ。繊維の太さをコントロールすることで抵抗値を変えられるので、ヒーターとしても使える。
「電子回路を着る」時代が来るか
セメダインブースでは、光る着物を展示していた。光っているのはLEDだが、配線部分には、導電性の接着剤「セメダイン SX-ECA」が使用されている。SX-ECAは、硬化した後でも柔軟性を持っており、塗られた素材の変形に対応できる接着剤。単純な配線だけでなく細かな回路パターンも形成可能で、まさにウェアラブルといえる"着る"デバイスにおいて広く活用できそうだ。
心拍数も測れる活動量計
GreenCommの「iBODY24 Planner+」は、腕時計型のウェアラブル端末。24時間、ユーザーの行動を記録してデータ化する活動量計だ。内蔵されたセンサーにより、歩数や消費カロリー、心拍数などを測定。スマートフォンと接続し、専用アプリから睡眠データや摂取カロリーなどを管理できる。
ワイン、おいしく飲めるのはいつ?
INNOVA GLOBALブースでは、スマートフォンを使ったアルコールチェッカー「FLOOME(フルーミィ)」と、ワインボトル専用の温度計「KELVIN(ケルビン)」を展示していた。
スマートフォンのイヤホンジャックにFLOOMEを挿しこんで、息を吹き込むと専用アプリから呼気中のアルコール濃度をチェックできる。測定結果と今までのデータ、体重や身長、年齢などの情報を組み合わせて、代謝率を計算し、アルコール濃度が下がる目安時間も教えてくれる。
KELVINは、ワインボトル専用のワイヤレス温度計。"ウェアラブル"というくくりにはならないかもしれないが、最近話題のIoT(Internet of Things、モノのインターネット化)デバイスだ。
ボトルに装着しておくセンサー部分と表示装置に分かれており、両者がBluetoothでつながる。赤ワイン、白ワイン、スパークリングの分類だけでなく、赤ワインでもフルボディなのか、ミディアムなのか、全部で10種類から選べるようになっている。飲み頃の温度になると表示装置のバックライトが緑色になり、知らせてくれる。さらに、スマートフォン用アプリにはワインのデータベースが収録されており、ワインの特徴なども読める。もちろん飲み頃温度もアプリが通知してくれる。