学生が専門的な職業体験をするインターンシップは、企業・学生が互いを知るための貴重な機会であり、新卒採用においてもその重要性は増し続けている。では、インターン生はどんな仕事にやりがいを見いだしているのだろうか? また、どういった企業に就職したいと考えているのだろうか? ベンチャー企業でエンジニアとして活躍する現役インターン生を中心に、本音の座談会をお届けする。

大田直人:大学3年、FiNCで1年前からインターン中

有村早織:大学3年、FiNCで半年前からインターン中

HIBIKI:大学4年、ランサーズで2カ月前からインターン中

茨木暢仁:大学院2年、VASILYで半年前からインターン中

インターンへの「挑戦」

――まずは、皆さんがインターンを始めようと思ったきっかけについて教えてください。

有村:FiNCのことはイベントで知りました。社員さんの話から、目標に向かって情熱的に取り組んでいる姿が伝わってきて、未熟な自分も成長できるんじゃないかと思い、インターンに参加しました。私は文系で、プログラミングのことは全然知らなかったのですが、今までやったことのないことにチャレンジできると考えました。

大田:FiNCのエンジニアインターン生は、ほぼ全員が初心者で、研修マニュアルを元にみんなで教え合いながらプログラミングを学んでいくんです。自分は、FiNCのインターンを先輩から紹介してもらいました。最初はそれほど興味はなかったのですが、CTOの南野さんが「いっしょに世界一を取ろうよ」と、仲間扱いしてくれたのがすごくうれしくて、インターンを決めました。

茨木:私は中学生の時からプログラミングをやっていて、大学でも最新技術に触れていたので、関連した仕事ができる会社を探していました。会社のWebサイトを見るだけでは情報が少ないので、実際に人に会ってみようと思い、インターンを始めました。VASILYの前にも、短期インターンを2、3社経験しています。

HIBIKI:大学1年生の頃は飲食店のアルバイトをしていたのですが、もっとみんなと違うことがしたいと思い、正社員募集をしている会社に電話をかけて、インターン生として受け入れてもらいました。その後、いくつかのインターンを経験した後に、将来性のあるクラウドソーシング業界で仕事ができるランサーズに応募しました。

インターン生が任せられる仕事

――皆さんはインターンでどのような業務を行っていますか?

HIBIKI:社員さんとチームを組んで、いまは10個くらいの企画を受け持っています。例えば、マイナンバー制度に対応したサービスの準備などを、制度をゼロから調べるところからやっています。新規プロジェクトや既存サービスのリニューアルなど、幅広くやらせてもらっているので、大変ですがやりがいがあります。

茨木:私はiPhone向けWebページのリニューアルや改修をしています。画像やテキストをレイアウトしたり、動作の調整をしたりと、インターンですけれども、多くのユーザーさんが見る部分を任せてもらっています。責任重大ですが、同時にやりがいもすごくあるので、非常に楽しいです。

有村:今はWebサービスのリニューアルに携わっています。社員さんに指導していただきつつ、提供するサービスの実際のコードを書いています。コードはひと通り自分で動作確認まで行い、最後に社員さんにチェックしてもらっています。

大田:自分はAndroidのアプリをつくっています。Androidは機種によって不具合が起きがちで、以前、自分が担当した部分でエラーが発生し、ゾッとしたことがありました。

――その時はどんな対応をされたのですか?

大田:アプリに不具合が起こるとメールで通知が来るのですが、自分が担当した場所の記載があったので、まさか、と驚きました。すぐに修正しましたし、ごく一部の機種だったので、大きな被害はなかったんですが、ごめんなさいという気持ちが強かったです。でも、一度ミスをしたおかげで、念入りに自分でも確認する習慣が身につきました。

――大田さん以外に、大変なことや失敗した経験などはありますか?

HIBIKI:自分は、つい「できます」「やってみせます」と言ってしまい、仕事を抱えてしまいがちです。仕事の進捗報告は非常に大事なんだなと、タスク管理の重要さを感じました。

茨木:WebサービスのSSL対応という仕事が大変でした。700ほどのファイルのあちこちに、httpのリンクがあるので、それをひたすらhttpsに変えるというタスクです。コマンドを使えば一瞬でできますが、もし変換を間違えると画像が見えなくなるなど、大きな事故になってしまうので、すごくドキドキしました。結果的には問題なくできたので、大きなことをやれたという自信になりました。

有村:研修が終わって実務に携わるようになった最初の頃は、初歩的なミスをして落ち込むことが多かったです。でも、少しずつできるようになって、新しいサービスにアサインされたりすると認められたと実感できて、それがうれしいです。