【インタビュー】

『トイ・ストーリー』から20年、名作を生み続けるピクサーの秘訣とは? - 20周年作品監督明かす

1 何よりもストーリーを大切にする遊び心あふれる集団

 
  • <<
  • <

1/2

ディズニー/ピクサーが世界初の長編フルCGアニメーション作品として『トイ・ストーリー』を世に放ってから今年で20周年。その歴史の中で、『モンスターズ・インク』や『カールじいさんの空飛ぶ家』など数々の話題作を生み出してきたが、一つの区切りとなる長編アニメーション20周年記念作品として誕生したのが、11歳の少女ライリーの頭の中にある5つの感情を主人公に、頭の中の世界を描いた『インサイド・ヘッド』(7月18日公開)だ。

『インサイド・ヘッド』の5つの感情の中で、中心的キャラクターである"ヨロコビ"(右)と"カナシミ"(左)

監督のピート・ドクターは、第1作『トイ・ストーリー』の制作初期に入社。以降、監督作『モンスターズ・インク』『カールじいさんの空飛ぶ家』ほか、スタジオのほとんどの作品に携わってきた人物で、名ストーリー・テラーとして名高い。このたび、ピート、そして共同監督のロニー・デル・カルメンに、ピクサーの強みや20年間での変化、本作の魅力などをインタビュー。ロニーは、TVシリーズ『バットマン』のストーリーボード・アーティストなどを務めた後、2000年に『ファインディング・ニモ』のストーリー・スーパーバイザーとしてピクサーに入社したという経歴を持ち、外にいたからこそ感じるピクサーの魅力を語ってもらった。

――『トイ・ストーリー』から長編アニメーション20周年。第1作から関わっているピートさんは、この20年を振り返ってスタジオの成長や変化などをどう感じていますか?

『インサイド・ヘッド』のピート・ドクター監督(右)とロニー・デル・カルメン共同監督(左)

ピート・ドクター(以下ピート):ピクサーに在籍して25年。『トイ・ストーリー』の制作初期から長編の歴史を見てきましたが、最初はビジネスというよりも、ガレージで仲間が集まってワイワイやりながら自分たちの大好きな映画を作っているという感じでした。『トイ・ストーリー』は120人くらいで作っていたのが、今は1,200人くらいで作るようになり、規模は大きくなっていますが、日々の感じはまったく同じ。みんな楽しいからやっているんです。

ロニー・デル・カルメン(以下ロニー):『インサイド・ヘッド』も、最初は自分とピートとプロデューサーのジョナス・リヴェラだけ。3人で作り始めたんです。

ピート:僕らが楽しんでいる感じが、映画越しに伝わるとうれしいね!

――ピートさんは、ピクサーに25年在籍しているからこそ自分はこうなれた、と感じているところは?

ピート:背が伸びたんだよ! ピクターにいたから(笑)。ってのは冗談で、ストーリー作り、キャラクター作りは、ピクサーにいる間に学んでいったことですね。ピクサーに入る前も小規模ではやっていたけれど、映画という規模でやる機会はピクサーに入るまでなかったので。おもしろいのは、みんなの経験値が低かったこと。ジョン・ラセターでさえ、ディズニーで少しアニメーターとして仕事をしていただけだったので、みんなで会社としてどうやって出資を集めるとか、ストーリーテリング自体もどういう風に進めるべきか、日々経験を積んでいって、それを分かち合ったというのが今日に至っているのかな。現在のわれわれの持つお互いの信頼につながっていると思います。

――ロニーさんは、2000年にピクサーに入社される前から映像のお仕事をされていたわけですが、外から見ていた時のピクサーの印象はいかがでしたか?

ロニー:オリンポス山みたいに、頂上の頂上というイメージだったよ! 『トイ・ストーリー2』を1人で劇場の最前列で見たんですけど、見たあと落ち込んでしまって。こんないいものは作れないって。そして、ピクサーにいない自分にも落ち込んでしまいました。それから数年後に応募したら、あまり厳しくチェックしていなかったのか、運よく入り込むことができて(笑)。

――ピクサー入社後、驚いたことや、何か発見はありましたか?

ロニー:一番僕が知りたかったことを発見することができました。それは、どうやって映画を作っているんだろうということ。すごく遊び心のある人がたくさんいるんだけど、とにかくストーリーテリングを大切にしているということを知りました。そして、監督は発想の源であり、作品という船の船長でもあるけれど、スタジオにいるいろんな方がストーリーに対していろんなアドバイスをくれる。でも、最終的にストーリーをどうしていくか、守るのは監督1人。この体制はほかのスタジオにはないと思います。また、特にストーリー作りにおいてコミュニケーションを密にするというのが強みだと。だからこそ、これだけリアルで人間的な共感できるストーリーを作り出すことができるんだと思います。って、ピクサーの秘密バラしちゃった! ごめんね、ピート!

ピート:おいっ! なんてことを!(笑)

――このやりとりの中にも、お二人の遊び心があふれていますね!(笑)

  • <<
  • <

1/2

インデックス

目次
(1) 何よりもストーリーを大切にする遊び心あふれる集団
(2) 20周年作品『インサイド・ヘッド』への思いと、スタジオの未来

新着記事

[亀田興毅]スーツ姿でサラリーマンに“変身” 「GABA」ウェブムービー公開 [17:00 9/26]
小芝風花、ピカチュウのモノマネ披露も「今のはなかったことに!」と赤面 [17:00 9/26]
『七人の侍』再リメイク作『マグニフィセント・セブン』が首位発進 - 北米週末興収 [16:52 9/26]
[蒼井優]東京国際映画祭に初参加「コンペに選ばれるかドキドキしていた」 [16:32 9/26]
[道端ジェシカ]複雑骨折の妹・アンジェリカの代打でイベントに 「少しずつ回復しています」 [16:09 9/26]
[ひよっこ]17年前期朝ドラヒロイン父に沢村一樹、母に木村佳乃 [16:08 9/26]
[日本テレビ]ドラクエショーは「この夏限り」 [15:51 9/26]
宇多田ヒカルのラジオ特番が全国101局で放送! 新アルバムに込めた思い語る [15:49 9/26]
[東京国際映画祭]細田守監督「アニメの未来に向けて考えていけたら」 特集上映に意欲 [15:28 9/26]
[鈴木奈々]バストサイズアップで橋本マナミ目指す? 別居&離婚は否定 [13:30 9/26]
内田理央「還暦まで頑張りたい」 ファンからのサプライズバースデーに感激! [13:29 9/26]
[明日のとと姉ちゃん]9月27日 第152回  花山は広島で倒れる… [13:00 9/26]
ベン・アフレックが殺し屋会計士に! 新たなアンチヒーロー映画、1月公開決定 [12:56 9/26]
沢村一樹主演『レンタル救世主』ポスターに明記された電話番号にかけると… [12:33 9/26]

人気記事

一覧

イチオシ記事

新着記事

ついに始まるラジコ渾身の新サービス! 後から聴けるラジオが変えるもの
[17:42 9/26] 経営・ビジネス
立ち食いそば散歩 第33回 アサリをかき揚げ……まずい訳がないっ! 秋葉原「二葉」で腹を満たす
[17:30 9/26] 趣味
NECソリューションイノベータ、全国詳細地図データ標準搭載のGIS最新版
[17:29 9/26] 企業IT
サイコム、Windows 7 Professional搭載のミドルタワーPCを100台限定で販売
[17:21 9/26] パソコン
JR西日本、おおさか東線北区間の新駅「水都・水運の歴史」などキーワードに
[17:15 9/26] ホビー

本音ランキング