【インタビュー】

ウルトラマンの生みの親・円谷英二氏の生誕記念Doodleの舞台裏 - 「特撮の作り方」をロゴに採用

 

Googleの検索ページにアクセスすると、時々現れる特別なロゴ"Doodle"。1998年8月30日の「バーニング・マン・フェスティバル」の時に始まったのが最初で、祝日や記念日などにちなんでGoogleの検索ページに掲載される、デザイン化されたGoogleのロゴだ。Googleを利用している人なら、誰でも一度や二度は目にしたことがあるのではないだろうか。

本日7月7日に公開されたDoodleは、日本を代表する特撮映画の第一人者・円谷英二さんの生誕を記念したものだ。『ゴジラ』や『ウルトラマン』シリーズの生みの親である円谷さんが誕生したのは1901年7月7日。Googleはその生誕を記念してDoodleを制作した。

2015年7月7日に公開された、円谷英二さんの生誕記念Doodle

Doodleの制作は、Google本社にあるイラストレーターと技術者のチームが担当している。今回のロゴ制作にあたっては、円谷英二監督が創立した円谷プロダクション(円谷プロ)が協力。米国からDoodleチームが来日し、円谷プロが50年近く製作を続けるウルトラマンシリーズの最新作で、7月14日から放送開始となる『ウルトラマンX』の撮影現場を見学に訪れたとのことだ。

そこで今回は、Doodleの日本側の取りまとめを担当している、Googleのアソシエイト プロダクトマーケティングマネージャー・池田俊氏に制作秘話を伺った。

今回の作品を担当した、Google Doodleチームの池田俊氏と、イラストを担当したJennifer氏

"怪獣モノ"から特撮手法を楽しく学べるゲームへ

今回制作されたDoodleは、円谷作品の世界観を表現しながらも、完全オリジナルのヒーローキャラクターが制作され、特撮作品の撮影・制作の舞台裏をミニゲームとして表現したユニークなものだ。しかし、これは企画当初のコンセプトとはまったく異なるものだという。

「企画当初は円谷作品の怪獣が街を壊すゲームにしようかと想定していたんです。でも、実際に、特撮を撮影するスタジオの現場を取材させていただいて、CGをできるだけ使わず、日本の昔ながらのアナログ的な特撮の手業にDoodleチームのメンバー一同が感銘を受けました。そこでそれに敬意を表したいと思い、それらをゲームというかたちで楽しく学べるものにと方向が変わりました」と池田氏。

そこで制作されたDoodleは、特撮映画を撮影するプロセスを10種類のミニゲームで体験することができるというものだ。例えばその1つが"手作りのビル"で、ミニチュアのビルを手作業で制作する工程を"糊づけする"というかたちでゲーム化している。池田氏は「特撮の撮影現場には、たくさんの手づくりされたビルがありますが、中には15年以上も大切に使っているビルがあったり、破壊されるためのビルもあるのだとか。長く大切に使うことで、ビルに"味"が出ていいんだそうです。Doodleでは、その"手づくり感"を表現すべく、ビルを"糊づけする"というアクションになりました」と語る。

今回の企画で制作されたキャラクターのスケッチ画を紹介する池田氏

また、特撮の撮影現場で手元のスクリーンを見ながら完ぺきな構図をつくっていく"フレーミング"の技術を表現したゲームは、スマートフォンのモーションセンサーを利用してプレイができる。「ビルの位置やライティング、小道具の配置など、計算と現場のプロのセンスでどんどん変わっていく、そんなフレーミングの技をゲームでも表現しました」と明かす。

他にも、ピアノ線で怪獣の着ぐるみのしっぽが動かされたり、ラジコン操作でUFOが動く様子などを体験できるなど、円谷プロでスタッフが見聞きした特撮世界の舞台裏が10種類のゲームとして体験できる。

あえて採用しなかった特撮のあの"裏側"

一方、キャラクターの立案をはじめ、ゲームの世界観など今回の企画に総合的な立場で関わったのが、本社のDoodleチームのメンバーのJennifer氏だ。取材に際してビデオ通話で参加し、インタビューに応じてくれたJennifer氏は、今回の作品について次のように振り返った。

円谷プロの撮影スタジオ見学後に制作された、今回のDoodleのプランニングやシナリオラフ

「今回、スタジオを訪れ、実際に特撮の撮影現場を目にしたことで、Doodleのゲームでは本物感を大切にしたいと思いました。例えばライティングの技術など現場で工夫されていることなどが、実際のゲームのディティールにも多いに影響を受けています。スタッフの現場におけるユーモアみたいなのもゲームの世界に反映されています」

ミニゲームのもとになったビジュアルスケッチ

今回のDoodleでは、キャラクターがGoogleの完全オリジナルでありながら、しっかりと円谷プロならではの世界観が表現されている点が目を惹く。Jennifer氏は、まずは円谷プロの作品に登場する怪獣を特徴ごとにカテゴライズした上で、ステレオタイプ的な要素を抽出し、それを反映させたかたちで新たなキャラクターを生み出していったとのことだ。

「例えば目の描き方を分類すると、だいたい5種類ぐらいに分類できました。ヒーローはだいたい蜂のような眼をしているんですね」とJennifer氏。さらに、「怪獣は最終的には数十のキャラクターを円谷プロの方にお見せしました。そのうちのふたつだけは既に登場している怪獣に似ていたのでNGになってしまいましたが、それ以外はすべてOKでした」と明かした。

円谷スタジオ見学の際にスタッフが撮影した写真。ピアノ線を使って舞台セットが上げ下げされたり、リアルなミニチュアのビルが手作業で製作されたりしている。計算し尽くされた照明やフレーミング技術など、現場で実際に目にした様子がすべて今回のゲームに反映された

その他、「キャラクターを実際に描く際は、本物は人間が着ぐるみを着ていることを意識し、最初に人間を描いて、その上からキャラクターを描くようにしました」「本物は着ぐるみを着ているので、首は絶対に動かきません。そのため、キャラクターの動きに関しても首は動かさないようにしました」など、リアルさにこだわり、意識した点を語ってくれた。

最後に、今回のDoodleの制作にあたって苦労した点について尋ねたところ、「撮影現場では、着ぐるみのスーツを着た人がこまめに水を飲んだり、暑いので周りの人に仰いでもらったりといった苦労されている姿が印象深く、そういう舞台裏も本当は見せたかったんです」とJennifer氏。「でも、円谷作品のファンはとても多いので、中には夢を壊してしまったりする場合もあると思い、控えることにしました」と、意外ながらも納得のジレンマの胸中が打ち明けられた。

ちなみに今回のDoodleは、約179カ国、約52言語にわたり、各国の7月7日0時から24時間ずつ掲載されるとのこと。世界に向けて発信される日本発のDoodle、見逃さないようにしたい。

(C)円谷プロ



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