読みたいページの探しやすさや一覧性、所有していることへの満足感が得られるのが紙の雑誌や書籍のよさ。一方、冊子が複数になっても物理的にまったく負担なく所持できること、電車内など狭いところでも読みやすいことなどが電子書籍のよさ。その双方のメリットを同時に得られるサービスがTSUTAYAの「Airbook」だ。
主要雑誌や旅行ガイドが対象
Airbookは、TSUTAYAで対象の紙の雑誌・書籍を購入する際にTカードを提示すれば、電子版も入手できるのが最大の特徴。一般的に紙の冊子と電子版の双方を所有するためには、それぞれの代金を支払わなくてはならない。電子版の書籍代は紙よりも安価な場合が多いとはいえ、両方購入するのはやはり“ムダ”に感じてしまうだろう。一方、購入した冊子をスキャンして電子化するという手もあるが、こちらは金銭的なコストはかからない反面、“テマヒマ”がかかるという負担がある。ところがAirbookであれば、紙の書籍・雑誌の代金だけ、しかも“自炊”することもなく電子版も入手できる。
対象となるのは主要雑誌や旅行ガイドなど。女性誌の「non-no」や経済誌の「週刊東洋経済」、「GoodsPress」のようなモノ情報誌、「週刊サッカーダイジェスト」などのスポーツ誌、「るるぶ」シリーズといった旅行ガイドムックなど、2015年3月現在、109誌がAirbookに対応している。
利用方法はTSUTAYA実施店舗で、Tカードを提示してAirbookの対象となる雑誌・書籍を購入。初回のみ購入後10日以内に、「Yahoo! JAPAN ID」で「BookLive!」に会員登録し、Tカード番号の連携をすれば、翌日以降にBookLive!の本棚に表示され電子版を読むことができる。また、2回目以降は、Tカードを提示して購入すれば、自動的に本棚に電子版がダウンロードされる。
紙の冊子と電子版の両方があれば、雑誌や書籍の活用の幅が広がる。例えば旅行ガイドならば、旅の計画は紙の本でじっくり考え、旅先の道順などは電子版をスマホで手軽にチェックするといったことができる。
Airbookを提供するTSUTAYA・広報担当の野口聡子さんは「スマホやタブレットが普及した現在、読者の方々の本の読み方が多様化しています。そうしたニーズにお応えするためにこのサービスを開始しました。多くの出版社様にもご賛同いただいており、今後サービスに対応するコンテンツを増やしていきたいと考えています」という。紙の冊子だけでなく、電子書籍も活用したというのなら、利用したいサービスだ。