今日もTo-Doリストを全てこなせずに1日が終わってしまった――。年度末に差し掛かった忙しい時期、仕事がこなせないことが当たり前となってしまっていないだろうか?

仕事がはかどらない理由は様々だろうが、今回は自我をうまく管理できない「自我消耗」に目をつけたThe Next Webの記事「生産性が低い?(原題:The secret to insane productivity? Will power)」を紹介したい。

ひょっとすると、根本の問題を解決できるかもしれない。

自我の重要性

自我消耗とは、大雑把にいうと自我(エゴ)を抑えすぎたために疲弊してしまうこと。

自我を"リソース"として考えると、自我が枯渇する=仕事がはかどらなかったり、仕事がスローになったり、あるいは落ち込みやすくなったりする。このように、生産性の原因にもなりうる自己消耗を何とかして解決していこうというのが記事の主旨だ。

意志の力が無制限にはないとすれば、意志の力を効果的に使うことを考える必要がある。人によっては、朝食や着ていく服さえも真剣に考え、決断を下す人がいるかもしれない。だが、朝から頭をフル回転してリソースを使い切るのはもったいない。

こうした状態を回避するには「惰性」が重要。生産性が高い人は、意思決定の繰り返しで疲弊してしまわないようなシステムを頭の中で構築できていると記事では説明している。

一つの例では、米国大統領 Barack Obama氏は雑誌の取材に対して、「自分は重要な決定を数多く下さなければならない。だから、食べ物、洋服に関する意思決定はしたくない」と述べているし、発明家 Thomas Edison氏も厳密に習慣を守っていたという。

また、惰性や習慣付けで意思の力をセーブする以外に、記事で提案しているのが「自動化」で、ケースによってはアウトソーシングと考えても良いかもしれない。

アプリや専門家を使えるならそれに任せてしまうという考え方で、ショッピングリストなら「Amazon Prime」に、フィットネスはトレーナーに任せる。SNSへの投稿なら「Buffer」でタイマー設定しておくといった具合だ。幸い、アプリやWeb上のサービス、そしてモバイル端末のおかげでかなりのことが自動化できる。便利なツールを利用しない手はない。

記事では最後に、集中するための方法として「10分ルール」を紹介している。これは端的に「あらゆる作業を10分で完了させよ」というものだが、もちろん10分で完了しない作業もあるだろう。だが、10分タイマーを設定して仕事すると、ぐっと集中力が上がるケースも多いので、お試しあれ。

もう一つ紹介したいのが、「52/17」という数字。生産性アプリ「DeskTime」のデータで、アプリをよく利用するユーザーの10%が、平均すると1つのタスクに52分かけて、17分の休憩をとっているというもの。52分集中して仕事をしたら17分休憩がいる、とひとつの指標にしてはいかがだろうか?