3月14日に開通される北陸新幹線のニュースを見ながら、「ちょっと北陸に行ってみようかな」と考えている人もいるのでは? そこでぜひ堪能してもらいたいのが北陸グルメである。日本海の中央部に位置する北陸は、独特の地形の恩恵もあって食材の宝庫となっている。これはもう食べに行かねばなるまい! そこで今回、北陸の海の幸・大地の幸を紹介しよう。
新幹線開通の3月はうまい魚介を狙え!
美味なる北陸の魚介の中でも、冬の味覚として名高いのが「ズワイガニ」だ。漁期はメスは11月6日~1月10日まで、オスは3月20日までということで、これからでもオスが間に合いそう。
ちなみに、ズワイガニはオスとメス、そして、水揚げされる地方によっても呼ばれ方が違う。松葉ガニ(京都・兵庫・鳥取・島根)、加能ガニ(石川)、越前ガニ(福井)はともにオスの呼称、メスはコウバコ(石川)やセイコ(福井)などと呼ばれたりする。
北陸といえば、「寒ブリ」も忘れてはいけない。富山湾では産卵期前のちょうど脂がのったタイミングで漁ができる。北海道で餌をたっぷりと食べたブリは南下し、富山までやってくるが、その頃のブリが最高の食べ頃なのだという。脂がのり、うまみたっぷりの寒ブリは富山でぜひ! ただし旬は2月頃までなので、次の冬に狙いたいところだ。
寒ブリに代わって旬となるのが「ホタルイカ」だ。特に富山産のホタルイカはぷるぷると食感が良く、3~5月が旬だと言われている。まさに北陸新幹線が開通したら真っ先に食べに行きたい北陸の味覚だ。
そして春から夏、富山では「白エビ」が旬となる。半透明の美しい白エビは富山の澄んだ海が育んだもので、富山市内では天ぷらや天丼などのメニューが人気となっている。
大地の恵みも召し上がれ!
北陸の幸は海だけではない。豪雪地帯でありながら冷害が少ないため、実は田畑の恵みもしっかりなのだ。石川の加賀野菜や新潟の米はその一例だろう。加えて、富山の呉羽丘陵は粘土質で水はけがよく、土壌も肥えているため、梨の名産地として知られている。
また、新潟の越後もち豚や越後牛、富山の黒部名水ポークなど、上質な豚肉・牛肉も生産されている。越後もち豚を用いた新潟ご当地グルメ「タレかつ丼」や黒部名水ポークを用いたしゃぶしゃぶなど、海以外の幸も思う存分堪能していただきたい。
北陸の地が育んだ銘酒を堪能
また、なんといっても北陸は酒どころ。冬に大量に降った雪は春の訪れとともに大地に浸み、清涼で甘露な湧き水となる。そして、北陸には米どころも多く、きれいな空気は酵母や麹菌を扱うのにも最適だ。つまり、水、米、気候と三拍子育った北陸にいい酒が育たないわけはない!
そんな酒を飲むにはやはり、その土地の空気を感じながらいただくのが一番。新幹線が停まる上越妙高や金沢など、それぞれに銘酒があるのでぜひおいしい地の幸と共に味わいたい。もちろん、地ビールもある。新潟の「妙高高原ビール園 タトラ館」や富山の「宇奈月麦酒館」などのブリュワリーでできたてを味わってみるのもいいだろう。
3月に入れば北陸の平野部も雪解けの季節。新しく開通する北陸新幹線に乗って、おいしいものを思う存分食べ歩く旅を計画してみてはいかがだろうか。
(C)富山県観光連盟
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