1年で最も活躍した声優に贈られる「第9回声優アワード」の授賞式が7日、東京・文化放送メディアプラスホールにて行われ、主演女優賞を神田沙也加、主演男優賞を小野大輔が受賞した。
2006年の外画放送開始50周年を機に、その年度に最も印象に残る声優や作品を対象に、その業績を称える本格的な声優を対象とするアワードとして設立された「声優アワード」。今年で9回目となる同アワードは、2013年12月1日~2014年11月30日に放送、配信、発表されたアニメに出演した声優が対象となり、一次審査のネット投票を経て、選考委員が各賞を選出した。
大ヒットを記録したディズニーのアニメーション映画『アナと雪の女王』日本語吹き替え版でヒロインのアナ役を演じた神田は、同アワード初の受賞。「私にとって取れるはずのない賞だと思っていました。私は14歳でデビューしましたが、デビュー前になりたいと思った職業が声優でした。大好きなアニメがあり、尊敬する声優さんがたくさんいます。受賞の連絡をいただいた際は、正直戸惑いの気持ちがありました」と心情を吐露。そして、『アナと雪の女王』という作品については、「たくさんの方が観て、歌って、愛していただいたことに感謝いたします。今後も勉強を重ねて、今日ここでお会いした声優の皆さんとお仕事ができる日を目指してがんばります。影響を受けたアニメやゲームのすべての作品に感謝いたします」と目を潤ませながら、受賞の喜びをかみしめていた。
そして主演男優賞は、TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』の空条承太郎役、『宇宙戦艦ヤマト2199』シリーズの古代進役などで知られ、第4回にも主演男優賞を受賞している小野大輔が2度目の受賞。小野は「今日の受賞に際して、第4回の受賞の際に着たものと同じものを着てきました。このタキシードは、前社長の納谷光枝さんに第4回受賞の際にプレゼントしてもらったものです」と述べ、一昨年亡くなった前社長へ受賞の喜びを伝えた。
また小野は「思えばこの1年、主演させていただいたのは、これまでの積み重ねてきた歴史や育んできた情熱を次の世代に伝えていく作品を多く担当させていただきました。いろいろな人の思いを背負って、ここに立たせていただいていると思います。関わった作品のスタッフさん、キャストさん、皆が作品が好きだという気持ちが強く、僕はそれがうれしくて、これまで作品に関わってきました」と感謝を伝えつつ、「好きという気持ちはすごく強い力を持っています。これからもこの気持を忘れずにお仕事をしていきたいと思っています」と述べ、最後に「声優というお仕事が大好きです!」と大きな声で宣言をした。
「第9回 声優アワード」受賞者は以下のとおり。
主演女優賞:神田沙也加
主演男優賞:小野大輔
助演女優賞:沢城みゆき、花澤香菜
助演男優賞:小西克幸、森川智之
新人女優賞:雨宮天、上田麗奈、洲崎綾
新人男優賞:逢坂良太、斉藤壮馬、花江夏樹
歌唱賞:μ's(新田恵海、南條愛乃、内田彩、三森すずこ、飯田里穂、Pile、楠田亜衣奈、久保ユリカ、徳井青空)
パーソナリティ賞 小野大輔、神谷浩史
功労賞:大竹宏、白石冬美
富山敬賞:大塚明夫
高橋和枝賞:高島雅羅
シナジー賞:妖怪ウォッチ
キッズファミリー賞:小桜エツコ
最多得票賞:神谷浩史
特別賞:Wake Up,Girls!(吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑)